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「在宅医療はチームプレイ」、甲府市を変えたのはiPadとビジネスチャットだった

文◎太田智晴(編集部) 2015.09.28

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在宅医、訪問看護師、ケアマネジャー、訪問薬剤師、管理栄養士、理学療法士など、多くの職種が関わる在宅医療は“チームプレイ”だ。だからこそ大事なのが、多職種が密接に連携するための情報共有。甲府市医師会は、iPadとクラウド型ビジネスチャットツール「KDDI ChatWork」を活用し、在宅医療における情報共有にイノベーションを起こした。

2025年、日本の高齢化問題は、また1つ上のステージに突入する。団塊世代がいよいよ75歳以上の後期高齢者に達し、4人に1人が75歳以上という超高齢社会がやってくるのだ。

この「2025年問題」で深刻化するのは、国民医療費の問題だけではない。「このままでは、死に場所のない“看取り難民”も数多く発生します」と語るのは、のだ内科クリニック(山梨県甲府市)の野田嘉明院長である。

 

のだ内科クリニック 院長 野田嘉明氏
のだ内科クリニック 院長 野田嘉明氏



超高齢社会とは、すなわち多死社会に他ならない。日本人の多くは今、病院のベッドで最期を迎えているが、病床数の不足が予想されている。医療費の適正化を目的に、政府は病床数を削減していく方針を掲げており、病床数の数がこれから増えることはない。

では、今後、終末期の高齢者をどう支えていくのか――。その解決策として今、政府や自治体が力を入れているのが、「病院完結型」から「地域完結型」医療への転換だ。つまり、在宅医療へのシフトだが、実は在宅医療の現場では、iPadなどのICT(情報通信技術)が重要な役割を担い始めている。

 

在宅医療の3つの課題

在宅医療の本格普及に向けては、いくつかの課題がある。野田氏が挙げるのは次の3つだ。

まずは、在宅医の動員である。野田氏によれば、山梨県の開業医のうち在宅医療を行っているのは「まだ1割程度」に過ぎない。医師のマインドチェンジが必要というのである。

2つめは、市民啓発だ。「病院に入院しなくても、自宅で最期まで安心して医療サービスが受けられることを、もっと多くの方に理解してもらう必要があります」と野田氏は話す。

そして3つめが、多職種連携だ。

病院では、医療に必要な人材が1カ所に勢揃いしている。これに対して、自宅やグループホームなどの施設で行われる在宅医療の場合はどうか。

在宅医、訪問看護師、介護支援専門員(ケアマネジャー)、訪問薬剤師、管理栄養士、理学療法士など、在宅医療は地域の様々な関係者が連携して提供されるが、一緒に訪問することは基本的にない。また、訪問看護師は訪問看護ステーション、ケアマネジャーは居宅介護支援事業所など、勤務先も異なっているのが一般的だ。

「在宅医療はいろいろな職種の方が連携して、1人の患者さんを支える“チーム医療”。ですから、多職種間でいかに情報共有していくかが、大きな課題なのです」

 

甲府市医師会館
甲府市医師会館



そこで、甲府市医師会が在宅医療の推進を本格化させるため、昨年4月に導入したのが、KDDIのiPad 70台とクラウド型ビジネスチャットツール「KDDI ChatWork」だった。

「多職種間で情報共有するためのツールとして、KDDI ChatWorkが最も簡便で、私たちのニーズを満たせると評価しました」と野田氏は説明する。

 

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