なぜ、三井不動産リアルティの「iPhone&MDM同時更改プロジェクト」は成功したか

スマートフォンの企業導入が本格化してから数年――。「もうそろそろ機種変更」という企業は多いだろう。だが、大量導入したスマートフォンのリプレースは“大仕事”。頭を悩ます企業は少なくないと思うが、三井不動産リアルティの場合、3500台のiPhoneの切替をわずか2週間で完了。さらに同時にMDMも刷新した。スムーズにリプレースできた理由は何だったのか?

モバイルワークスタイルへの変革に向けた“土台”が完成

三井不動産リアルティが今回リプレースに踏み切ったのには、iPhone 4Sの在庫切れやアプリのインストール時の煩雑さといった事情だけではなく、実はもう1つ大きな背景があった。

同社は、2012年4月にリハウス事業子会社5社を吸収合併した際に、商号を「三井不動産販売」から「三井不動産リアルティ」に変更。この合併を機に、人事制度や営業システムなど様々な観点から、仕事のやり方を根本的に見直す作業を進めている。

社員1人ひとりの働き方も、もちろん変革の対象の1つだ。

「今は社員全員が同じWindowsのデスクトップPCで仕事をしています。しかし、営業はデスクの上にPCがあっても、あまり意味がありません。もっと機動性を強化していくべきですから、iPhone以外にも、タブレットやノートPCなどニーズに応じた多様なデバイスが求められていくでしょう。ウェアラブルデバイスも必要かもしれません」(齊藤氏)

こうした将来を見据えたとき、まず欠かせないのが、多様なデバイスをネットワークに高速に接続できる通信手段である。「そのためにはテザリングが必要ですし、LTEにも対応していないといけません」。だからこそのiPhone 6の導入だった。

また、デバイスが多様化するなか、管理負荷は増やさないためには、多様なデバイスを一元管理できるツールも重要となる。この点、EMSなら、Windows PCからiOS/Androidのスマートデバイスまで、統合的に管理可能である。

「当社は“営業”の会社です。お客様に価値を提供している営業スタッフをいかにサポートするかが、われわれコーポレートスタッフのミッション。営業現場で、どういったデバイスやアプリが役に立つかについては、まだこれから試行錯誤が必要ですが、“土台”は今回しっかり作れました」と齊藤氏。

iPhone 6とEMSの導入を契機に、三井不動産リアルティのモバイル活用は、第2ステージに突入している。

スマートデバイス/クラウド活用事例

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