ネットモーションソフトウェア MPM「NetMotion Mobility」 あらゆる通信環境で「切れないVPN」 高度な分析と可視化で効果的に活用

「スマートフォンのアンテナは立っているのに、つながらない」──。そうした状況に出くわすことは意外に多いが、業務で利用している場合には機会の損失や時間のロスにつながるだけに、できるだけ避けたいもの。ネットモーションソフトウェアの「NetMotion Mobility」なら、通信環境やデバイスのOSに関係なく、切れずに高速かつ安定した通信が可能だ。
成田孝弘氏

ネットモーションソフトウェア
日本支社
テクノロジーエバンジェリスト
成田孝弘氏

 朝夕のラッシュアワー時などに、混雑する車内や駅構内でスマートフォンが「つながりにくい」「つながらない」と感じた経験は誰しも一度や二度ではないだろう。

 国内におけるLTEの人口カバー率は99%超と世界でもトップクラスの数字を誇るとはいえ、同じエリア内で多くの人が同時に利用すると基地局のキャパシティを上回り、通信が途切れたり通信速度の低下を招いてしまう。

 プライベートでの利用であれば「仕方ない」で済むかもしれない。しかし、業務用途の場合、1分1秒を争う重要な情報をやり取りしている可能性も高く、悠長なことは言っていられない。

 最近はクラウドを社内システムに採用し、スマートデバイスで社外からアクセスすることを許容する企業も増えている。「どのような通信環境でもセキュアかつ安定的にモバイル端末で業務を行えるようにしたい」というのが、モバイルワークを推進する企業に共通するニーズだ。そうした企業にお薦めしたい製品に、ネットモーションソフトウェアのモバイルパフォーマンス管理(MPM)製品「NetMotion Mobility」がある。

独自技術でアプリを安定的に接続 日本では働き方改革を目的に検討


 MPMとは聞き慣れない言葉かもしれないが、あらゆるネットワークやアプリケーション、OS上でトラフィックの高速化・最適化を図ることで、セキュリティや生産性の向上を実現するソリューションを指す。いわばソフトウェアベースの「切れないVPN」である。

 NetMotion Mobilityが「切れない」理由の1つは、独自のネットワーク制御技術「インテリジェントVPN」にある。

 モバイル端末から社内への通信トラフィックは、暗号化およびカプセル化され、仮想的なトンネルを経由してNetMotion Mobilityサーバーで中継され社内に届く。トンネル内では経路上の回線状態が常時モニタリングされ、回線状態に応じたパケットサイズとフロー制御で最速で送受信できる。さらに、スマートデバイスごとに専用の仮想IPアドレス(VIP)が割り当てられ、アプリケーションは物理的なIPアドレスではなくVIPを経由してトンネルに向かうようにリアルタイムに制御される。これにより、Wi-Fiのアクセスポイントが変わったり、LTEからWi-Fiに切り替わったりして物理的なIPアドレスは変わってもVIPのアドレスはそのままなので、アプリケーションエラーを防ぐことができる。

 また、ビデオ会議システムのプロトコルであるH.323/SIPで用いられるUDP (User Datagram Protocol)は、リアルタイム性を優先し大容量データを送信するため、相手に届いたかどうかに関係なく送りっぱなしの状態になってしまう。このため、ネットワーク等の問題からデータの一部が欠損すると、画面の一部にエラーやノイズが発生することがある。NetMotion Mobilityは「前方エラー訂正」技術を使って前後のパケットで補正するので、高速かつ安定的な接続を実現できる。

 通信が途中で切れないため、パスワード入力や接続先インターフェースの確認などの再接続操作の必要がなくなり、機会損失を防いだり、業務効率化につなげることが可能だ。

 また、通信データの暗号化機能を標準で実装しているほか、ルーティングやポリシー制御、二要素認証、デバイス証明書、RADIUS認証など業界標準のテクノロジーに準拠した強固なセキュリティで通信を保護する。

 さらに、データ圧縮やパケットサイジング、ペイロードの多重化といったデータ通信の最適化により、通信コストを削減することもできる(図表1)。

図表1 NetMotion Mobilityの仕組み

図表1 NetMotion Mobilityの仕組み

 米国シアトルに本社を置くネットモーションは、世界で3500社以上のユーザー企業を擁する。2001年の設立からこれまでの顧客維持率は97%という数字からも、NetMotion Mobilityに対する信頼性の高さがうかがえるだろう。

 特筆すべきは、ニューヨークやロサンゼルスなど大都市を含む米国内の警察組織の85%においてNetMotion Mobilityがパトカーの車載PCに採用されていること。現場から連邦政府のデータベースにアクセスし容疑者の犯罪履歴を照会するため、安定的につながるだけでなくネットワークの暗号化も必須だ。NetMotion Mobilityはその基準をクリアしており、セキュリティ強度についてもお墨付きだ。

 これらの特長から採用企業は警察以外にも幅広く、米国では三大航空会社のアメリカン航空、ユナイテッド航空、デルタ航空のほか、電力やガスなどユーティリティ企業の3分の2で採用されている。

 また、「ドイツで最も忙しい空港」と言われるフランクフルト国際空港では600~700人のモバイルワーカーがセルラーとWi-Fiをローミングしながら業務を行っているが、45分のターンアラウンド(乗客の搭乗降機や手荷物・貨物の荷積みや荷下ろしを含む)時間を厳守するためにはモバイルデバイスの接続品質を改善する必要があった。そこですべてのモバイル端末にネットモーションを導入したところ、接続トラブルが0件になったという。

 日本市場では、「働き方改革に関連して、多くのお問い合わせをいただいています」と日本支社でテクノロジーエバンジェリストを務める成田孝弘氏は手応えを感じている。

 例えば、ある商社ではリモートデスクトップ環境を構築し、社外から会社のPCにアクセスして業務を行えるようにしていた。しかし、出張時にモバイルWi-Fiルーターやテザリングを使って接続する場合、切れやすかったり速度が遅くなるため、十分に活用されていなかった。それがNetMotion Mobilityの活用で安定した接続が可能になり、リモートデスクトップの利用率も高まったという。

トラブルシュートの自動化も EMMとの併用でよりセキュアに


 モバイル端末を社員に配布している企業にとっては、活用状況を把握し、可視化することも重要になる。

 ネットモーションはNetMotion Mobilityのオプションとして、デバイスの自己診断ログを取ったり、電界強度や端末位置情報を常時モニタリングする「NetMotion Diagnostics」を提供している(図表2)。

図表2 ネットモーションの製品ラインナップ

図表2 ネットモーションの製品ラインナップ
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 接続エラーの原因やデバイスごとの信号強度の分析・診断を行い、トラブルシュートを自動化できる。常時接続の状況を可視化し、管理画面の地図上にマッピングして過去のデータをトレースすることで、LTEネットワークの電波強度を収集したり、切断が発生した時間帯の統計分析も可能だ。

 2018年1月には、新たに「NetMotion Mobile IQ」も国内向けにリリース。新しいデータ分析エンジンの採用により、NetMotion MobilityやNetMotion Diagnosticsのログを自動検索し、モバイルデバイスの活用状況や通信先のログ、暗号化状態などがオンデマンドで分析できるようになった。

 「端末が接続したWebサイトの記録や、利用した無線LANのSSIDの可視化といった使い方が可能です」と成田氏。今後は日本企業でも、こうしたニーズが高まると見ている。

 アプリケーションやコンテンツの管理はMDM(モバイルデバイス管理)やEMM(エンタープライズモビリティ管理)の役割だが、ファイアウォールの“外側”まで可視化することはできない。NetMotion MobilityやNetMotion Diagnosticsなどネットモーション製品との併用でファイアウォールの内と外の両面から管理すれば、モバイル端末をよりセキュアかつ快適に使えるようになることは確実だろう。

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企業がスマートデバイスやモバイル通信を導入する上で考慮すべきポイントとは何か、米国大手企業110社のエグゼクティブにアンケート調査を行った。フィールドサービスの効率化やワークスタイル変革など、競争力を高めるために企業が取るべき方策のヒントを探る。

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