ヤマトシステム開発 ヤマトグループの機能を結集し業務支援 通信・NW機器の設定から配送まで代行

大量の通信機器の設定作業を正確かつ迅速に行い、現場へ確実に送り届ける──。ヤマトグループの機能を結集して、通信キャリアやMVNO、SIerらのビジネスを支えているのがヤマトシステム開発だ。機器設定から配送まで一括して代行する同社の業務支援サービスは、監視カメラの施工会社やモバイルルータのレンタル事業者など多様な業種に広がっている。
ヤマトシステム開発 セットアップ・ロジソリューションカンパニーチーフの石井沙知氏(左)と、営業の石川栄一氏(右)

ヤマトシステム開発 セットアップ・ロジソリューションカンパニーチーフの石井沙知氏(左)と、営業の石川栄一氏(右)

 交通機関や店舗、観光施設などに広がる公衆無線LAN。その構築・整備を担う通信建設会社やSIerの業務を下支えしているのが、ヤマトグループでSI事業を手がけるヤマトシステム開発だ。

 通常は工事業者や配送業者等が行う様々な業務──ネットワーク機器の入出庫管理、コンフィグ登録・設定、SSID/パスワード/IPアドレス設定、通信テストなどのセットアップ作業、配送までヤマトシステム開発が一括して代行。ヤマトグループの機能を結集することで、工期の短縮とコストの抑制を実現している。

 工事会社やSIerの作業員は、現場に届いた“セットアップ済み”の機器を扱うことになるため、専門知識を有する人材や作業スペースの不足に悩むことが無くなり、入出庫・配送管理の負荷からも解放される。また、リードタイムそのものも短縮され、インフラ工事には付き物と言える急なスケジュール変更にも柔軟に対応できるようになる。

設定から物流まで一元的に提供 10万台の設定作業もミス0件!


 この業務支援サービスは、どのような流れで行われているのか。

 設定作業はヤマトシステム開発の物流センター内で行う。設定完了後すぐに出荷することでリードタイムを短縮する。設定作業と配送作業を異なる会社が行う場合、発注から納品まで丸2日を要するが、余分な配送時間を省くことで1日での納品が可能になる。

 同時に、物流センターの作業員が設定作業を担当することで作業コストも抑制する。高度な技術を要する作業はシステム化することで、作業員の負荷も軽減している。専門の設定業者に委託した場合と比べて約半分の単価で請け負った事例もあるという。

 システム化によって設定作業の品質も向上する。人手による作業ではどうしてもミスが避けられないが、全国で10万台の設定作業を請け負った際にも、ミスを1件も出さなかった実績がある。

 大規模案件をこなす体制も十分に整っている。主要な物流センターには常時200〜300人の作業員を配置。大量出荷はもちろん、突発的な工事の発生によって工事のスケジュールが変更になっても、柔軟に対応することが可能だ。あらかじめ必要な台数だけ設定してストックしておき、納期に合わせて工事現場に配送するといったこともできる。

 さらに、納品する機器には1台ごとに識別番号を振り分けているので、出荷後も個体管理が可能だ。そのためメーカー側では万が一リコールが発生しても、機器の所在地を把握できることから回収も容易に行えるという。

 ヤマトシステム開発は、こうした通信機器向けのロジスティクスを得意とし、携帯電話やタブレット、スマートフォンといった端末の設定や、地デジのセットトップボックスの個体管理などでも実績と経験を重ねてきている。前述の無線LAN構築のほかにも、通信キャリアやMVNO、SIer向けの業務支援サービスで豊富な実績を誇っている。

スマートフォンやモバイルルータをはじめ、多種多様な通信・ネットワーク機器の設定作業から、使用済み機器のリファビッシュにも対応。高度な設定作業はシステム化することで効率化している

スマートフォンやモバイルルータをはじめ、多種多様な通信・ネットワーク機器の設定作業から、使用済み機器のリファビッシュにも対応。高度な設定作業はシステム化することで効率化している

監視カメラのセットアップも代行 2020年に向け高まる需要に応える


 同社は現在、このロジスティクス能力をさらに幅広い分野に提供している。

 ここにきて需要が高まっているのが、監視カメラの設定代行サービスだ(図表1)。防犯や安全管理、災害対策など様々な用途で監視カメラの設置が進んでいるが、その施工を行うSIer等に対して、監視カメラの設定・配送を代行する業務支援サービスを提供している。

図表1 ネットワークカメラ事業者向けサービス

図表1 ネットワークカメラ事業者向けサービス

 ヤマトシステム開発のセットアップ・ロジソリューションカンパニーでチーフを務める石井沙知氏は「大量の監視カメラを短納期に、しかも設定を正確に行って納品できる点を評価していただいてます」と話す。監視カメラの設定は一般的に、設置現場でSEが行うことが多いが、同社のサービスを導入したところ「現場で行っていたときよりも格段に精度が上がった」との評価を得ているという。

 特筆すべきは、IPアドレス設定などの単純作業に留まらず、カメラの撮影範囲や色彩の強さといった詳細な設定まで行えることだ。SEが現地調査・設計を行った後、詳細な設定内容をヤマトシステム開発が受け取って作業を行い、現場に配送する。最近では公共交通機関や官公庁、商業施設からの引き合いが増えてきているという。

 設置現場で作業するSEはカメラの設定作業に不慣れな場合も多い。それをヤマトシステム開発が代行することで「設置作業に集中できるため作業単価が下がり、また、空いた時間を営業提案などに使うことができるようになった」(石井氏)と成果が上がっている。

 2020年に向けて監視カメラの設置ニーズは公共交通機関や宿泊施設・店舗などあらゆる場所に広がると予測されるため、同社では、さらなる需要増に対応するための体制づくりを進める。また、監視カメラ自体も、不審な人物を自動検知するAIを搭載するなど高機能化が進んでいる。今後は、そうした高度な機能設定にも対応していく考えだ。石井氏は「カメラに限らずIoT機器を利用した複数の機器やシステムが連携・結合するケースにも対応していきたい」と話す。

“Wi-Fiレンタル”を裏方で支える 回収後の再設定まですべて代行


 もう1つ、観光やビジネスで日本を訪れる外国人向けにモバイルルータを貸し出すレンタル事業者向けにも、業務支援サービスを行っている。

 空港等でモバイルルータを受け取り、国内滞在中に利用し、帰国時にまた空港で返却できるサービスが訪日外国人から好評だが、レンタル事業者側は需要増に対応するための体制づくりにも悩まされているのが現状だ。

 レンタル事業者は、利用者が受け取った後にすぐ使えるようキッティング作業を行って、モバイルルータを空港の受取カウンターに配送し、返却・回収後はデータ消去や充電、リファビッシュ等の再セットアップ作業を行う。この一連の作業を正確に行うため、まさに“人手が追いつかない”状態なのだ。

 ヤマトシステム開発では、この事前設定から配送、回収、再セットアップまですべての業務を代行することができる(図表2)。また、ヤマトグループの能力を最大限に活かせば、レンタルサービス自体の付加価値も向上する。例えば、宿泊しているホテルへ指定時間にモバイルルータを届け、帰国時にはホテルのカウンターから宅急便で返却するといったことも可能になるのだ。

図表2 モバイルルータレンタル事業者向けサービス

図表2 モバイルルータレンタル事業者向けサービス

 同サービスを担当する石川栄一氏は「大規模システム構築を手掛けている技術力と“止めない物流”を作る能力、この2点で好評をいただいています」と語る。

 レンタル事業者のなかには、本来は他業務に就く社員まで駆り出し、さらにアルバイト等を雇って需要増に対応しているケースもあるという。一方で、ヤマトシステム開発にアウトソーシングした事業者は、業務負荷とコストを抑えつつサービスの品質向上にも成功。加えて、「新サービスの企画など、お客様が本来の業務に集中できる」(石川氏)ことも高い評価につながっているという。

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ヤマトシステム開発株式会社
セットアップ・ロジソリューションカンパニー
TEL:0120-8010-26
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