基盤提供サービスの7つの機能ブロック


 基盤提供サービスは、プラットフォーム機能と、それを支えるクラウド基盤から構成されている。プラットフォーム機能は7つの機能ブロックから成り立ち、それぞれが連携することで様々なM2Mサービスの提供が可能となっている。以下、これら7つの機能ブロックについて解説する。

図表4 M2M基盤提供サービスの構成

図表4 M2M基盤提供サービスの構成


<Service Gateway>
 「Service Gateway」は、M2Mサービス向けのインタフェースである。CONNEXIVEはマルチテナント環境のため、複数のM2Mサービスが同一のプラットフォームにアクセスするが、このService Gatewayが堅牢なインタフェースを提供することでセキュリティを担保している。

 また、接続容易性を高めるのも重要な役割だ。SOAP、REST、JSONなど各M2Mサービス事業者のニーズに合わせてプロトコルを変換できる。

<Work Flow Controller>
 「Work Flow Controller」には、イベントやバッチなど、M2Mサービスに共通で必要な機能がワークフロー部品としてあらかじめ用意されている。このため従来の垂直統合型のM2Mサービスのように、これらの部品を個別に開発しなくても、既にある部品を組み込むだけでワークフローを実装でき、開発時のコストを大きく削減できる。

<Data Gateway>
 「Data Gateway」では、デバイス通信の優先制御や大量イベント処理を実行する。受信データや制御要求処理に優先度を設定することにより、システム要件に合わせた優先制御が可能となっており、スケーラビリティを高めることで、大量情報のリアルタイム処理を実現する。

<Operation Support>
 「Operation Support」は、M2Mサービスの運用をサポートするための機能ブロックだ。デバイスの登録・削除や設定、監視等、M2Mサービスの運用に必要となる機能を提供する。

<Data Manager>
 デバイスなどから収集されたデータを格納・管理するのが「Data Manager」である。M2Mサービス市場の拡大に伴い、システムにつながるデバイスの数は今後膨大になっていくことが予想される。このため、即応性が求められる通常のトランザクション処理に向いたRDB(Relational Database)と、大量データの分散処理や永続保存に適しているKVS(Key-Value Store)を配置し、あらゆるスケールの情報管理を可能にしている。

<Device Proxy>
 デバイスと直接通信を行う機能ブロックが「Device Proxy」だ。接続インタフェースとしては前述したようにOMA-DMやTR-069といった国際標準化技術から汎用的なHTTPインタフェースまでをサポートする。デバイス毎に異なる電文フォーマットやシーケンス制御に対し、コンフィグ設定のみで対応することが可能であり、容易にデバイスを収容できる。

<Device Agent>
 最後の機能ブロックである「Device Agent」は、デバイスに組み込むものだ。デバイス側の通信インタフェースを新規開発するには、追加のコストはもちろんのこと、通信プロトコルに関する深い知識・ノウハウも必要になる。しかし、CONNEXIVEではその敷居を下げるため、クラウド側との接続に必要な通信プロトコルを隠蔽するエージェントソフトが提供しており、複雑な通信プロトコルを意識せずにデバイスを開発できる。

 これらプラットフォーム機能により、CONNEXIVEを利用するお客様は、インターフェースの異なるあらゆるデバイスを容易に接続でき、そのデバイスへの制御や、デバイスからのデータの収集が可能だ。また、あらゆるデバイスから収集される大量のデータを蓄積し、高速で処理・分析することが可能であり、高度なデータ解析や大量のデータから意味のある情報を導き出すデータマイニングなどへの適用が可能となる。さらにCONNEXIVEのプラットフォーム機能は、M2Mサービスにおける各種動作定義をコーディングフリーでコンフィグレーションで行うことができるように設計されているため、M2Mサービスの開発者は、高品質なシステムを短期間で構築できるのである。

 なお、これら機能ブロックを支えているのがNECのクラウド基盤である。CONNEXIVEのクラウド基盤には、NECがこれまで培った豊富なシステム構築の実績やノウハウが活かされており、極めて高い拡張性と柔軟性、信頼性と安全性が実現されている。また、7つの機能ブロックごとにスケールアップ/スケールアウト可能なアーキテクチャが採用され、システム利用状況に応じた最適なシステム拡張が短時間かつサービスに影響を与えることなく実行できる。

まとめ


 今回はM2Mサービスを支えるクラウド基盤の構成として、「CONNEXIVE クラウドサービス 基盤提供サービス」について解説したが、その特長は理解していただけただろうか。

 CONNEXIVEのクラウド基盤を活用すれば、M2Mサービスの開発・構築コストを大幅に低減できるほか、迅速なサービス展開も可能となる。さらには、様々なアプリケーション/デバイスの連携も可能だ。つまり、異なる事業分野や産業分野のサービス融合が容易になり、いつでもどこでも、ありとあらゆるデバイスがつながる世界――“Network of Things”の世界が実現される。

 次回はM2Mサービスの分析をすると共にCONNEXIVEのクラウド基盤を利用したM2Mサービスの紹介をする。

(2011年9月29日掲載)

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