KDDI Android搭載デバイス向けセキュリティ管理サービス OSレベルでセキュリティ管理を強化 Androidが理想の法人デバイスに

KDDIと米3LM社の提携により、Android向けセキュリティ管理の“決定版”と言うべきソリューションが誕生する。OSレベルでAndroidのセキュリティ管理機能を強化し、企業導入における3つの課題をすべて解決! Androidは法人にとって、理想のモバイルデバイスになる。
Three Laws of Mobility社 CEO トム・モス氏

Three Laws of Mobility社
CEO
トム・モス氏

KDDI ソリューション商品企画本部 モバイル商品企画部 商品企画2グループリーダー 担当部長 渡邉真太郎氏

KDDI
ソリューション商品企画本部
モバイル商品企画部
商品企画2グループリーダー
担当部長
渡邉真太郎氏

 Android搭載デバイスを企業力アップのために導入したいが、セキュリティや管理面が不安――。こうした悩みを抱えるIT管理者は多いだろう。

 しかし間もなく、この課題に解決策がもたらされる。セキュリティおよび管理機能をOSレベルで強化した法人向けAndroidプラットフォームが登場するからだ。米Three Laws of Mobility社(以下、3LM社)が開発した。

 3LM社は、米グーグルで3年以上にわたりAndroidの普及拡大をリードしてきたトム・モス氏が2010年7月に創業した会社だ。コンシューマ市場におけるAndroidの勝利が確実となったことから、モス氏は次のチャレンジとして今度は法人にフォーカスすることを決めたのだという。「今がまさにそのタイミングだと思いました。Androidは法人にとってもベストだと信じていますが、セキュリティや管理の面で拡充すべき点がありました。そこで3LM社を創業し、すべてのAndroidデバイスメーカーにとって“スタンダード”となる法人向けプラットフォームを作ることにしたのです」

 3LM社は早くも法人向けAndroidプラットフォームの“スタンダード”の地位を確立しつつある。モトローラ・モビリティ、HTC、ソニー・エリクソン、シャープ、パンテックのメーカー5社と2月にパートナーシップを結んだのだ。さらに数社との提携が近日中に発表される見込みになっている。

 日本でのサービスもスタートする。KDDIが3月1日、3LM社と提携し、同社のAndroidプラットフォームを活用したセキュリティ管理サービスを提供すると発表した。まず8月からトライアルを開始する予定だ。「KDDIも『Androidで法人市場を開拓していく』という強い気持ちを持っており、3LM社とは目指す方向性がまったく同じでした。それで今回のコラボレーションとなったのです」とKDDIの渡邉真太郎氏は語る。

Android搭載デバイスによる法人市場開拓に力を入れるKDDI。写真は、WiMAXとテザリング機能の搭載で話題のスマートフォン「htc EVO WiMAX ISW11HT」(左)と、10.1インチディスプレイ搭載のタブレット「MOTOROLA XOOM Wi-Fi TBi11M」

Android搭載デバイスによる法人市場開拓に力を入れるKDDI。写真は、WiMAXとテザリング機能の搭載で話題のスマートフォン「htc EVO WiMAX ISW11HT」(左)と、10.1インチディスプレイ搭載のタブレット「MOTOROLA XOOM Wi-Fi TBi11M」

IT管理者に必要な機能をOSレベルですべて実現


 3LM社のソリューションの大きな特長は、アプリケーションレベルではなく、OSレベルでセキュリティおよび管理機能の強化を図っている点だ。それゆえ、アプリケーションレベルでは実現が難しかった、例えば端末や外部メモリ全体の暗号化、カメラなど各種機能の利用制限、アプリケーションのプッシュ配信などもリモートから可能になっている。また、Microsoft ExchangeやActive Directoryとの連携もでき、既存のセキュリティポリシーをAndroidへ簡単にアドオンできる。「IT管理者の方のニーズを理解するため、創業1日目から企業を訪問して回りました。ですから、IT管理者の方が挙げる上位から数十のニーズにはすべて応えられます」とモス氏は話す。

 渡邉氏もうなずく。「トムさんにも初めて話しますが、実は最初の打ち合わせのとき、『難しい』と言われるのは承知で、欲しい機能のリストを持参して行ったんです。しかし結局、そのリストを見せることはありませんでした。我々が求めていたすべてが、3LM社のソリューションでは実現されていたからです」

 KDDIではAndroid搭載デバイスの企業導入における課題を(1)端末の管理、(2)セキュアなイントラアクセス、(3)端末の情報セキュリティの3つに整理しているが、KDDIが3LM社のプラットフォームを活用して提供するセキュリティ管理サービスでは、このすべての課題を解決できる(図表)。モス氏によれば、「セキュリティや管理機能に優れていると言われる競合OSでできることは全部可能」だという。

図表 KDDIが提供するAndroid搭載デバイス向けセキュリティ管理サービスの特長

図表 KDDIが提供するAndroid搭載デバイス向けセキュリティ管理サービスの特長

 Androidというと、「あまりセキュアではない」とのイメージを持っている人もいるかもしれないが、Androidそのものは非常にセキュアなOSである。Androidでは、さまざまな場所から自由にアプリケーションをダウンロード可能だ。こうしたオープンな利用環境を安全に提供するため、Androidでは各アプリケーション間に高い壁が立てられており、ユーザーの合意がなければ悪意あるアプリケーションは何もできない構造になっているからだ。ユーザーの「判断」を基礎に堅牢な仕組みを構築しているわけだが、3LM社のソリューションを活用すれば、個々のユーザーではなくIT管理者に「判断」する権限を委譲することが可能になり、大変強力なセキュリティ管理を実現できる。また、数多くのメーカーから多様なデバイスが発売され、選択肢が豊富にあるのも他のOSにはない魅力であり、3LM社のプラットフォームが加わることで「Androidは法人にとって理想的なOS」(渡邉氏)となるのだ。

 なお、アプリケーション間に高い壁があるということは、逆に言えば、アプリケーションレベルでの対策には限界があるということだ。3LM社のように、OSレベルで機能強化を行うことが重要なのである。OSレベルで改良が施された3LM社のプラットフォームは、通常のAndroidとの互換性も100%保持されており、Android Marketなどで配信されているすべてのアプリケーションが利用可能だ。KDDIでは今後、法人向けに提供する端末に順次3LM社のプラットフォームを搭載していく。

自由な法人活用を目指したモビリティ三原則


 3LM社の社名は、SF作家アイザック・アシモフが小説の中でロボットが従うべき原則として示した「ロボット三原則」(Three Laws of Robotics)に由来している。「Androidと関係のある社名にしたくて、いろいろ考えたのですが、一番有名なAndroidの1つがアシモフの小説に出てくるロボット。それでThree Laws of Mobilityという社名にした」そうで、3LM社では次のモビリティ三原則を掲げている。

 第1条はユーザーの保護。「モバイル端末はユーザーや会社に情報漏洩や悪質なコードなどで被害を与えない」とした。第2条はデバイスの保護で、「モバイル端末は自分のデータや通信をセキュアに守る」となっている。3LM社の考え方が最もよく表れているのが、「第1条と第2条が守られる限り、モバイルはユーザーにとって自由に取り扱えるものでなければならない」とした第3条である。

 「この三原則を見たとき、すごく感動しました。通常のセキュリティソリューションにおいては『自由』といった表現は使われません。でも、スマートフォンやタブレットは単なるコスト削減のツールではなく、人々のインスピレーションを刺激し、新しいアイデアの創出などに役立てるもの。セキュリティを確保できたら、あとはユーザーが自由に使えるようにすることが大切なのです」(渡邉氏)

 ついに登場するAndroid向けセキュリティ管理サービスの決定版――。これを機に法人でのAndroid利用が一気に加速することは確実だ。法人向けAndroidアプリケーションの開発が急速に活発化していくことも期待され、「本当にわくわくしています」とモス氏と渡邉氏は声を揃えた。

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