日本IBM 在宅勤務ソリューション “共感”と“人事制度”がカギ IBMなら在宅勤務をトータル支援

東日本大震災をきっかけに導入機運が高まる「在宅勤務」。日本IBMでは在宅勤務により業務がストップしなかったばかりか、社員が離れた場所にいる状況下でも顧客企業の復旧対策などを迅速に展開することができた。在宅勤務の導入効果と活用のポイントをレポートする。

 多くの課題を日本に投げかけた東日本大震災。企業においても「ポスト3.11」のあるべき姿の模索が始まっているが、特にその必要性を痛感させられたのが「在宅勤務」だった。

 今回の大震災では、地震や計画停電の影響で交通網が大混乱に陥り、通勤が困難になる社員が続出した。また、安全のため社員に自宅待機を命じた企業も多く、被災地から離れた都内でも通常通りの業務が行えないケースが相次いだ。

 しかしその一方で、しっかりと事業を継続できた企業も少なくない。そして、これらの企業の多くで共通していたのが在宅勤務の活用である。場所に依存せず、どこでもオフィスと同じように働ける環境が整備されていたため、業務がストップしなかったのである。例えば日本IBMもその1社だ。

UCとソーシャルが大活躍 大切なのは普段からの実践


臼井修氏

日本アイ・ビー・エム
ソフトウェア事業
Lotus事業部
Lotus事業開発
ソーシャル・ソフトウェア &
ユニファイド・
コミュニケーション担当
担当課長
臼井修氏

 日本IBMでは、大震災が発生した3月11日当日に災害対策本部が発足した。顧客企業の復旧支援に全力を挙げると同時に、社内ポータルなどを通じた社員向けの情報発信もすぐに開始。社長メッセージとして伝達されたことの1つが在宅勤務の推奨だった。これを受けて各管理職は部下に対し、無理に出社せず可能なら在宅勤務をするように指示。Lotus事業部の臼井修氏にも上司から連絡が来たが、そのメールにあったのが「在宅勤務を行う場合にはLotus Sametime®を基本的にオンにしてください」との一文だった。

 「IBM Lotus Sametime」は、同社が提供するユニファイドコミュニケーション(UC)ソリューションだ。在席確認(プレゼンス)やテキストチャット、ボイスチャット、Web会議、PBXとのテレフォニー統合などを実現できる。日本IBMでは震災後しばらくの間、多くの社員がオフィスに出社せず在宅勤務する状況が続いたが、にもかかわらず業務に特に支障が出なかったのには、Lotus Sametimeをはじめとするコミュニケーションツールが大きく貢献している。

 例えば臼井氏によるとこんなふうに役立ったという。まずは震災直後の話だ。「私は箱崎の本社オフィスにいたのですが、外出中の同僚とLotus Sametimeのチャットを使って『大丈夫?』などと連絡を取り、必要な情報はWeb会議機能で共有しました」。地震の発生後は電話がつながりにくい状態が長く続いたが、IPネットワークベースのLotus Sametimeは問題なくつながった。さらに在宅勤務の推奨期間中も、テキスト/ボイス/ビデオ/文書共有とその時々に適したメディアを使い、普段通りに共同作業を行うことができた。

地震発生直後の実際のLotus Sametimeの画面。携帯電話がつながらないなか、日本IBMでは外出中の社員と社内の社員がVPN経由でチャットやWeb会議で連絡を取り合った

地震発生直後の実際のLotus Sametimeの画面。携帯電話がつながらないなか、日本IBMでは外出中の社員と社内の社員がVPN経由でチャットやWeb会議で連絡を取り合った

 また、自宅など離れた場所で働くチームメンバーの状況を把握するうえで力を発揮したのが在席確認の機能である。Lotus Sametimeでは、オンライン/オフライン、現在いる場所、応答可/会議中/外出中など、他のメンバーの現状が一目で分かる。このため、どこにいても円滑に連絡が取れるし、管理職も部下の状況を常におおまかに掴んでおける。

Lotus Sametimeの連絡先に表示された在席状況。社員が自宅にいても、PCを操作中か否かで在席かどうかが判別できる。グリーンの四角いアイコンが付いた人が「応答可」のメンバー。名前の上にマウスオーバーすると、より詳しい情報が表示される

Lotus Sametimeの連絡先に表示された在席状況。社員が自宅にいても、PCを操作中か否かで在席かどうかが判別できる。グリーンの四角いアイコンが付いた人が「応答可」のメンバー。名前の上にマウスオーバーすると、より詳しい情報が表示される

 今回の震災ではSNSやTwitterなどソーシャルメディアが改めて脚光を浴びたが、その企業版といえる「IBM Connections」も大いに活躍した。「『今日は在宅勤務にします』とつぶやいたり、電車の運行状況を報告したり、雑談をしたり。互いの情報をシェアするのに非常に役立ちました」(臼井氏)。Twitterなどのパブリックなサービスとは異なり社内に閉じているので、業務に関連したことも話題にできる。

 加えてIBM Connections上では、被災地支援や節電対策などのコミュニティーが数々立ち上がり、草の根的に活動が広がっていった。「IBM ConnectionsにはToDo管理の機能も備わっているため、単に議論するだけでなく、きちんと実行を見越したアクションの割り当てができました」という。

 このように日本IBMでは事業継続ばかりか、緊急の災害対策も迅速に立案・遂行していくことができたが、こうした対応が可能だったのも「普段から在宅勤務を行い、またこれらのコラボレーションツールを活用してきたからこそ」と臼井氏は強調する。災害が起こって初めて実践するという形では、ここまでうまくはいかなかっただろう。

課題は“チームワークの崩壊” 平常時の競争力向上にも貢献


 もちろん日本IBMは災害に備えるためだけに、在宅勤務の導入などを進めてきたわけではない。事業継続も目的の1つではあるが、最大の狙いは「できるだけ顧客のもとに多く行き、顧客とたくさん会話すること」だ。ワークライフバランスを保ちながら、これを実現するには、無駄な時間をなるべく減らしていくことが不可欠。そのため、自宅や客先、喫茶店など、どこにいても仕事ができる環境を整備してきたのである。

 ただ、現在に至るまでには失敗もあった。日本IBMはどこでも働ける「モバイルオフィス」を1997年に導入したが、チームメンバーが顔を合わせる機会が減り、“チームワークの崩壊”という事態に直面したという。この課題に解決策をもたらしたのは、ブロードバンドの普及である。Web会議やチャットなどからなるUCの提供が可能になり、遠く離れていても密にコミュニケーションできるようになった。IBMではこれを「モバイルF2F(フェイス・ツー・フェイス)」と呼んでいる。

 そして2011年時点で日本IBMが実践するワークスタイルは「バーチャル・チーミング」。ソーシャルという技術革新により、まるで同じオフィスにいるかのように、雑談までバーチャルにできるようになった。

図表 技術革新とワークスタイルの変遷

図表 技術革新とワークスタイルの変遷

 「実は私は昨年1年間、別の会社に出向していたのですが、こうしたツールがあったおかげで、リアルな会話を交わさなくても、誰が今何をしていて、どんなことを考えているかが分かりました。また、疑問などを書き込むと皆が答えてくれるので、自分のことをちゃんと見てくれているんだなと一体感をもって働けます」(臼井氏)

 チームワークに必要な“共感”――。在宅勤務によって失われがちなこの“共感”を生む大切な役割も、Lotus SametimeとIBM Connectionsは担っているのである。

 経済のグローバル化が進んだ現在、遠隔地にいるメンバーとどれだけ緊密に共同作業できるかは、企業の競争力を大きく左右している。また、M&Aや人材の流動化も、他のメンバーの人となりを知り、“共感”を醸成するためのツールの必要性を高めている。こうした観点からもLotus SametimeとIBM Connectionsの重要性は増しているといえよう。

 在宅勤務を失敗させないためには、もう1つ大事なポイントがある。それはコミュニケーションツールやITインフラだけでなく、人事制度もペアで整備していく必要があるということだ。この点、日本IBMなら人事制度の設計支援まで包括的に提供することが可能だ。同社の10年に及ぶ在宅勤務制度の経験や豊富な導入実績を活かし、在宅勤務の成功をトータルにサポートしてくれるのである。

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ホワイトペーパーダウンロード 在宅勤務支援ソリューション〜IBM自身が実践してきたワークスタイル変革ノウハウの集大成〜

在宅勤務実現のためには、社内オフィスと遜色なく、社員が業務に取り組める環境を総合的に整備していくことが必要です。「場」を共有しないことによって生じるコミュニケーション・コラボレーション上の課題を解決するツールから、人事制度の設計・整備の支援まで、IBMは総合的に支援いたします。

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