シスコシステムズ スマートフォンでワークスタイル変革 営業成績が15%アップした例も! スマホ活用の4つのポイントとは?

「自社の成長ストーリーを描いていくうえで、スマートフォンやタブレット端末などのモバイルデバイスをどのように活かしていけばいいのか」――。今、多くの企業が抱えるこの問題意識に対して、シスコは4つのポイントを提案している。スマートフォンをフル活用すれば、売上拡大、さらには事業継続対策の強化も可能だ。
渡邊靖博氏

シスコシステムズ
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渡邊靖博氏

 スマートフォンを使いこなしている営業マンの成績は、そうではない営業マンと比べて15%高い――。米シスコシステムズが自社の営業マンを対象に調査を行ったところ、こんな驚くべき結果が出た。

 営業成績が大幅にアップした理由は明快である。営業マンの仕事の基本は顧客を訪問すること。オフィスにいないことが多いため、業務システムを利用したり、上司や同僚とコミュニケーションするための時間は当然短くなる。だが、スマートフォンを上手に活用すれば、顧客への対応時間を減らすことなく、業務システムへのアクセス時間や社内コミュニケーション時間を増やすことが可能だ。それゆえ営業成績が15%も上がったのである。

 今、企業の間では、スマートフォンやタブレット端末などモバイルデバイスへの関心が大いに高まっている。企業が売上拡大のストーリーを描くうえでの重要なアイテムの1つとして期待されているのだ。米シスコのケースは、その成功例の1つである。

 ただシスコシステムズの渡邊靖博氏は、「その一方で、『本当に使いこなせるのかどうか』と悩んでいる企業も少なくありません」と話す。企業は一体どのようにスマートフォンを活用していけばいいのか。渡邊氏は4つのポイントを挙げる(図表1)。

図表1 スマートフォンなどモバイルデバイス活用の4つのポイント

図表1 スマートフォンなどモバイルデバイス活用の4つのポイント

社内外を意識させない


 1つめのポイントは、社内外を意識させない簡単なアクセス方法の提供だ。

 社外から業務システムを利用するにあたり、ユーザーにとって不便なのはパスワードの入力である。VPNへの接続、メールの閲覧、ファイルサーバーへのアクセスなど、何かしようとするたびにパスワードが必要というのでは使い勝手が非常に悪い。

 「そこでシスコが用意するのが、まるで社内にいるかのように、スマートフォンなどを社外でも使えるようにする解決策です。ワンクリックでVPNが起動し、業務システムにも簡単にアクセス可能。さらにオフィスに戻れば、いつのまにか社内の無線LANにつながります」

 この解決策の仕組みは次の通りだ(図表2)。iPhone/iPadやAndroidなどに対応したVPNクライアント「Cisco AnyConnect」とセキュリティアプライアンス「Cisco ASA5500シリーズ」、そしてサイバートラスト社の端末認証ソリューション「サイバートラスト デバイスID」の連携により、デバイス証明書ベースのVPN接続を実現。VPNクライアントを起動するだけで、セキュアに社内の業務システムにアクセスできる。もちろんデバイス側のパスコードロック機能などと組み合わせた2要素認証も可能だ。

図表2 社内外を意識させないモバイル環境

図表2 社内外を意識させないモバイル環境
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 また、Webセキュリティアプライアンス「Cisco IronPort WSA」を利用すれば、Cisco WebExやSalesforce.comなどのクラウドサービスへの簡単なアクセスを実現できる。さらに、社員の退職時やデバイスの紛失時など、アクセスを禁止したい場合にも、証明書を無効にするだけでよい。

 モバイルデバイスに対するIT管理者の最大の懸念といえばセキュリティだ。社内ネットワークへのセキュアなアクセスについては最初のポイントで解決済みだが、クリアすべき点はさらに2つある。

 まずは悪質なWebサイトへのアクセス規制だ。実はこれについても図表2の仕組みでブロックできる。Any Connectの入った端末は、インターネット接続時もVPNを経由する。このためIronPort WSAのURLフィルタリング機能を使い、Webサイトの閲覧を制限できる。社外にあるスマートフォンにも、社内と同じポリシーを適用できるのだ。

 セキュリティ面におけるもう1つのポイントは、端末紛失時の情報保護である。シスコでは、携帯電話やスマートフォンのメールやスケジュールアプリで数多くの実績を持つレコモット社と協力し、同社moconaviシリーズによって、スマートフォンの中にデータを残さないセキュアなスマートフォン環境を提供している。VPNに接続後、専用アプリを立ち上げると、先ほどの証明書認証を使って、レコモットのサーバーに簡単にアクセスできる。そして会社のメールやスケジュールをすぐに閲覧/編集できるが、一定時間が経過すると自動でログアウトし、端末内のデータがすべて消去されるようになっている。

スマホ内線化で連絡も円滑に


 ここまでの3つのポイントでも、スマートフォンを使いこなす条件は十分に整ったといえる。しかし、ここで終わらないのがシスコ流。「これだけでは大変もったいないです」という渡邊氏が4番目のポイントとして紹介するのは、どこにいてもコミュニケーションを円滑に行うための方策だ。渡邊氏は、携帯キャリアの内線サービスとCisco Unified Communications Managerを組み合わせたスマートフォンの内線化を勧める。これにより、どこでも内線やオフィスにかかってきた外線に応対できるようになるからだ。しかも内線の通話料金は定額である。

 シスコならではの特長といえるのは、レコモットのセキュア電話帳との連携だ。電話帳は個人情報の宝庫。よって金融機関などでは電話帳への登録を禁止している例もあるというが、シスコではレコモットのアプリを利用するため、電話帳も端末内にデータを残さないで利用できる。レコモットのサーバーにログインすると、スマートフォンのメモリにデータが一時的に書き込まれ、ログアウトと同時にすべて消える仕掛けだ。

 レコモットの電話帳を使うメリットはこれだけではない。ケータイ内線サービスの多くは、電話番号の先頭に特番を付加する必要がある。このため例えば大事な顧客からの電話も内線サービス経由だと特番付きとなり、誰からの着信かが分からなくなる。ところがレコモットのサーバー上の共通電話帳に特番付きで電話番号を登録しておけば、内線サービスを利用していても誰からの着信かを判別できるのだ。また、モバイルで内線サービスを使いこなすには内線番号表が必須だが、この点でも共通電話帳は便利である。

 さらに、電話、メール、ボイスメールに次ぐ第4のコミュニケーションツールとして「モバイルでは特に有効」と渡邊氏が挙げるのはIM/プレゼンスだ。商談中だったり電車内だったり、外出中はコミュニケーションできない状態にあることが多い。しかし、IM/プレゼンスなら相手の状態を把握したうえでコンタクトできる。

 現在、BCP(事業継続計画)を見直す動きが本格化しているが、これら4つのポイントを押さえて構築されたモバイル環境は、在宅勤務にも応用可能だ。スマートフォンなどモバイルをフルに使いこなし、働く場所に制約されないワークスタイルへと変革することで、日々の競争力向上はもちろん、災害にも強い企業を作り上げられるのである。

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