IIJ アリスタネットワークス データセンタースイッチ導入事例 最先端ニーズに応える新型IaaS提供へ 柔軟性の高いネットワーク基盤を構築

SDN技術を導入し、ソフトウェア制御が可能な柔軟なネットワーク基盤を実現する動きが加速している。インターネットイニシアティブ(IIJ)は、新型のIaaS提供基盤にアリスタネットワークスのデータセンター向けソリューションを導入、柔軟性の向上と運用負荷の削減を実現した。
(左から)IIJ・プラットフォーム本部、サービス企画室・室長代行の土岐田尚也氏、システム基盤技術部副部長兼ネットワーク技術課長の川本信博氏、システム基盤技術部ネットワーク技術課の鈴木哲司氏

(左から)IIJ・プラットフォーム本部、サービス企画室・室長代行の土岐田尚也氏、システム基盤技術部副部長兼ネットワーク技術課長の川本信博氏、システム基盤技術部ネットワーク技術課の鈴木哲司氏

 法人向けネットワーク/クラウドサービスの分野で革新的なサービスを生み出し続けるIIJ。同社が2015年11月に提供を開始する予定の「IIJ GIOインフラストラクチャーP2」(以下「GIO P2」)も、クラウド活用における最先端のニーズに応えるものだ。

 GIO P2は、パブリッククラウドとプライベートクラウドの“いいとこ取り”を可能にする新タイプのIaaSだ。仮想サーバの共有リソースを提供する「パブリックリソース」と、物理サーバとVMware仮想化環境の専有リソースを提供する「プライベートリソース」、そして「ストレージリソース」を柔軟に組み合わせて利用できる(図表1)。パブリッククラウドの柔軟性や手軽さと、プライベートクラウドの信頼性の高さを融合させたハイブリッドクラウド環境が構築できるのだ。また、他社クラウドやオンプレミスシステムともシームレスに連携可能だ。

図表1 IIJ GIO インフラストラクシャーP2のサービス概要

図表1 IIJ GIO インフラストラクシャーP2のサービス概要

 こうした“マルチクラウド”に対するニーズは日々高まっているが、これまでは、ユーザー企業が自ら複数サービスの使い分けや連携構築に多大な手間をかける必要があった。これを解消し、「お客様自身が苦労するのではなく、IIJが一元的にマルチクラウドを一気通貫で提供しようという思いからスタートしたのがGIO P2だ」と、プラットフォーム本部サービス企画室・室長代行の土岐田尚也氏は話す。

広帯域化と柔軟性の向上 目指しアリスタ製品を選定


 GIO P2実現の肝は、自動化範囲の拡大だ。パブリッククラウドではすでに、ユーザーからのオーダーに対してサーバ/ストレージ、ネットワークを自動的に設定変更してサービス提供する仕組みができていたが、今回、「その自動化の範囲をプライベートリソースにも広げ、かつ両者を一元的に使える仕組みを実現した」(土岐田氏)。

 この基盤となるネットワークを構築するに当たって、キーポイントとなった要件は何か。システム基盤技術部副部長兼ネットワーク技術課長の川本信博氏は「広帯域化」と「柔軟性の向上」の2つを挙げる。

 IaaSの用途が広がり、基幹システムをクラウドで運用するなど、広帯域なネットワークを必要とするアプリケーションを利用したいというニーズが高まっている。そのため、新インフラに採用するネットワーク機器の選定では「末端で10Gbpsがフルに出る」パフォーマンスと、加えて、1つのL2ネットワークに多くのサーバを集約できるポート密度の高さがポイントとなった。

 もう1つの柔軟性については、IIJは従来、提供するサービスごとに個別のネットワークを構築・運用してきたが、GIO P2のコンセプトを実現するには、それらを統合し、かつユーザー企業が利用する設備やプライベートなネットワークとも柔軟につなげて利用できるようにしなければならない。SDNの導入によってプログラマブルなネットワークを構築し、柔軟かつ低負荷な運用を実現する必要があった。

 これらに加え「SDNを取り入れたネットワーク基盤を我々と一緒に作り、育てていこうという意識をもったパートナーシップが組めること」(川本氏)も条件にベンダーを選定、アリスタネットワークスのデータセンター向けスイッチを採用した。コアスイッチに、100GbEをサポートするモジュール型スパイン・スイッチ「Arista 7504E」を導入したのをはじめ、10/40GbEに対応したリーフスイッチ「Arista 7050Xシリーズ」等でネットワークを構成した。

図表2 アリスタ製品によるネットワーク基盤構成イメージ

図表2 アリスタ製品によるネットワーク基盤構成イメージ

検証・初期導入で効果を実感 「仕事のやり方が変わった」


 アリスタ製品によって、「柔軟性の向上」という目的はどこまで達成されたのか。ネットワーク技術課の鈴木哲司氏は事前の検証段階から、導入・運用を容易化するアリスタの機能に手応えを感じていたという。中でも評価が高いのが、仮想環境でアリスタのソリューション検証を可能とするOS「vEOS」と、スイッチの設定を自動化する「ゼロタッチプロビジョニング(ZTP)」だ。

 vEOSはアリスタが検証目的に、ハイパーバイザ上で動作するスイッチのイメージを提供しているもので、機器導入前に仮想環境で検証用の構成を試すことができる。これにより、「事前に検証して感触をつかんだうえで、実際に機器を導入する段階では物理的な確認からスタートできた。ハードルが大きく下がった」と鈴木氏は話す。

 川本氏も、vEOSで「仕事のやり方が変わった」と評価する。従来は、新しいプログラムをテストする際に、まずラックの中から対象のスイッチを探すことから始めなければならなかった。それが手元のPC でテストできるようになることで、「スケジュール感が変わった」のだ。

 一方のZTPは、設定情報をリモートから流し込むことで作業を省力化するもので、他のベンダーも提供している機能だが、鈴木氏は「アリスタのZTPはすごい」と違いを強調する。他ベンダーの機器でZTPを使うには、配布すべき設定情報と各スイッチを紐付けるためにMACアドレス等の識別情報を集め、それをコンフィグ配布元のサーバに登録する作業が必要になる。結局、手間がかかるのだ。だが、アリスタの場合は、新たなスイッチが加わるとLLDP 情報を基にサーバ側が自動的に情報を収集し、必要なコンフィグを動的に生成して配布するため人手がかからない。

 また、導入後の運用においても、アリスタの特徴が役立っている。外部アプリケーションからスイッチを監視・制御するためのRestful API「eAPI」だ。監視・制御にはSNMPを用いるのが一般的だが、「eAPIなら、SNMPでは取り辛い情報まで含めて容易に処理できる」と鈴木氏。スイッチへのコマンド投入とレスポンスの取得をHTTP/HTTPSのJSON形式で行えるアリスタの柔軟でオープンなAPIであり、これを用いることで、ネットワークの監視や制御を自動化するアプリケーションの開発が容易になる。

 スイッチの台数は増加しており、その稼働状況の監視や、バージョンアップに伴うOSの入れ替えといったメンテナンス作業の負荷は相当なものになるが、今回アリスタ製品で構築した新インフラでは、そうした一連の作業をeAPIを使って効率化している。「(eAPIが)業界標準として他社の機器にも広がっていってほしいと思えるほど使い勝手の良いものだった」という鈴木氏の評価が、効果の大きさを表している。

 このように、eAPIはネットワークのプログラマビリティを高める機能として評価されているが、アリスタは更に高度なアプリケーション開発を考えるユーザーの為に、「EOS SDK」を無償で提供している。また、コンサルティングやサポートを提供する「EOS+」でそのような開発を支援する仕組みも万全だ。これらを活用してeAPIで実現できること以上に高度な制御も可能になるため、川本氏・鈴木氏ともに今後、SDKやEOS+も検討していく考えという。

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