アルバネットワークス 無線LANソリューション 企業NWはモビリティ・ファースト時代へ オフィスの無線化を推進する「HP+アルバ」

無線LANの大規模導入、オフィスの全無線化の動きが活発化している。効率的かつ効果的に無線LANを活用するソリューションにより、そうした企業の取り組みを支援しているのがアルバネットワークスだ。HPとの合併により、有線/無線の統合ソリューションも展開。モバイル活用を前提とした「モビリティ・ファースト時代」の企業ネットワーク構築を支援していく。
黒川孝治氏(左)と平野貴志氏

アルバネットワークス・システムエンジニアリング部コンサルティングエンジニアの黒川孝治氏(左)と平野貴志氏

 今やさまざまな業務の現場でモバイル端末が活用されるようになり、それを支える無線LANの重要性もますます高まっている。今後、モバイルと無線LANが企業ICTにおける“主役”の座を得ることは間違いなく、ネットワークの設計・構築、運用のあり方もモビリティを前提としたものに移行していく。

 実際、無線LANの全社展開を進める企業も珍しくなくなった。いわゆる「モビリティ・ファースト」が、企業ネットワークにおける常識になる日も近い。

 アルバネットワークスで、システムエンジニアリング部・コンサルティングエンジニアを務める黒川孝治氏は、「かつては有線LANと比べて通信速度が遅い、コストがかかる、運用管理が大変などネガティブな点がクローズアップされていたが、今では解消され、導入のハードルは無くなってきている」と話す。

有線LANに劣らない性能と安定性 独自技術で11acのメリットを増幅


 業務の主要インフラとして無線LANを位置付けるとなると、有線LANと同等レベルの安定性の確保が最優先の課題になる。もし通信できない状態に陥ったり、極端に性能が劣化したりすれば、業務自体が滞るからだ。

 新規格IEEE802.11acによって、無線LANの性能と安定性は有線LANと比べて遜色のないレベルになった。現行の第1世代(Wave1)に続くWave2対応製品も間もなく市場投入され、その品質はさらに高まる。Wave2には、モバイルの使い勝手と安定性を飛躍的に高める機能が盛り込まれているからだ。

 1つが、マルチユーザーMIMO(MU-MIMO)だ。従来のMIMO技術は1対1通信の高速化を目的としていたが、MU-MIMOは1対多通信におけるスループットを向上させる。1つの無線アクセスポイント(無線AP)から複数の端末に同時に送信を行うことで無線リソースの利用効率を改善し、スループットの劣化を防ぐ。多数の端末が同時にアクセスする高密度環境で安定した実効速度を確保するのに役立つ。

 もう1つ、ビームフォーミングも体感品質向上に大きく貢献する技術だ。端末のある方向と距離を判別して電波を送出する技術で、従来の無線LANでは電波が届かなかったような離れた位置でも快適な通信が行える。

 これらの技術は11ac規格の標準技術だが、アルバでは、2015年秋に発売予定のWave2対応無線AP「AP320シリーズ」に、こうしたWave2の特長をより効果的に活かすための工夫を詰め込んでいる。「標準技術だけではカバーしきれない課題を、我々独自の技術で解決している」(黒川氏)のだ。

 多種多様な端末が同時に通信を行う環境では、端末ごとに対応する規格や性能が異なるため、高スループットが出る端末と、低速通信しかできない端末が生じる。そうした端末毎の状況を無線APが判別し、条件のよいAPに誘導することで公平に安定した通信が行えるようロードバランスを行う機能がアルバのAPには実装されている。

 新製品のAP320には、MU-MIMO対応デバイスを自動的に特定し、最も近いWave2対応APに誘導する「拡張ClientMatch」機能も搭載。こうした工夫によって、高密度環境においても全体の体感品質を高く保つことができるのだ。現在は11nから11ac Wave1、そしてWave2への移行期にあり、複数種類の技術・製品が混在している状況だが、そうした環境で最高のパフォーマンスが得られることも、アルバ製品の差別化ポイントになっている。

図表 Wave2対応新製品「AP320シリーズ」への進化

図表 Wave2対応新製品「AP320シリーズ」への進化

有線LANも含めて一元管理 強固なセキュリティと利便性を両立


 次の課題が導入・運用のコストだ。

 導入コストに関してアルバは、無線APの導入時に、LANスイッチの削減を提案している。大半の企業では、余分な未使用ポートが多数あり、実態に合わせてスイッチを集約すれば購入・保守費用が圧縮できる。それを無線LANへの投資に回すのだ。なお、ネットワーク構成のシンプル化にもつながる。

 運用管理については、有線LANも含めたネットワーク全体を一元的に監視・管理する「Aruba AirWave」、統合認証基盤の「Aruba ClearPass」によって効率化が可能になる。

 AirWaveは、ネットワークの状態やユーザーの電波環境等を一括表示して確認することができ、障害時に問題箇所を迅速に特定したり、ユーザー/端末毎の接続状況を監視・分析するのに役立つ。マルチベンダー対応であることも売りの1つで、有線LAN側の他ベンダーの設備も統合的に管理できる。

 ClearPassは、ロールベースのアクセス制御によって、安全かつ快適なモバイル活用を実現するものだ。ユーザーの役職や業務内容、使用端末・アプリ、場所といった多様な情報に基いてポリシーを設定し、ネットワークやサーバーへのアクセス権限を柔軟に制御できる。これは、端末やアプリの詳細な情報を取得・識別できるアルバ独自の技術によって実現しているものだ。

 きめ細かなポリシー適用が可能なため「標的型攻撃の対策にも役立つ」と話すのは、コンサルティングエンジニアの平野貴志氏だ。「万一、マルウェアの侵入を許して端末が乗っ取られた場合でも、機密情報にアクセスできる権限のない端末であれば、情報漏洩の危険性は限りなく低くなる」。

 また、端末・アプリの情報はセキュリティ対策だけでなく、帯域制御等にも用いられる。VoIPやビデオ通信のような遅延の影響を受けやすいアプリを利用するユーザーに対して、動的に優先制御を設定するといった運用も可能だ。

 このClearPassもAirWaveと同様にマルチベンダー対応で、多様なベンダーの認証サーバーやディレクトリサービスと連携が可能だ。先に挙げたポリシー適用の柔軟性とマルチベンダー対応の利点により、多様なニーズに応えることができる。黒川氏によれば、「SIerの方々から、ClearPassを扱うことでさまざまな案件に活用できるようになったという声をいただいている」という。

Wi-FiとBLEビーコンを一元管理 位置情報連動サービスも広がる


 このように、無線LANの導入・運用を容易にするソリューションを提供するほか、アルバは無線LANの利用シーン・用途を広げるための仕掛けも用意している。位置情報を活用したサービスを実現するソリューション「Aruba Mobile Engagement」だ。

 これは、Bluetooth Low Energy(BLE)を使って端末の位置を高精度に特定し、その位置情報やユーザーのプロファイル等に基づいてプッシュ型で情報を配信する等のサービスを行うためのものだ。無線APとBLEによるビーコン端末(画像)を一元管理できるのが利点で、位置情報と連動したアプリケーション/サービスの提供が容易になる。これまでBLE機能は無線APに外付けする形で提供されてきたが、先述のAP320シリーズではこれが内蔵される。活用領域はますます広がりそうだ。

アルバのビーコン端末。バッテリー駆動するタイプ(上)と、無線APに挿入するUSBドングルタイプの2種類がある

アルバのビーコン端末。バッテリー駆動するタイプ(上)と、無線APに挿入するUSBドングルタイプの2種類がある

 また、位置情報連動サービスとなると商業施設やホテル、スタジアム等でのマーケティング用途が多いが、一般的なオフィスでの活用も進みそうだ。アルバの顧客企業では、無線APから取得できる位置情報を使って、「社員の現在位置やプレゼンスを確認したり、会議室の稼働率を分析するデータとして使うことを検討するケースも出てきている」と平野氏は話す。

 こうした先進的な無線LANソリューションを提供するアルバは、ヒューレット・パッカード(HP)と合併し、今後、HP製品と統合した有線/無線ソリューションを提供していく。有線ネットワークの分野でシェア2位のHPと、無線分野で2位のアルバが力を合わせることで、製品開発力や提案・構築力もアップすると期待される。また、HPの保守・サポート体制も、アルバの無線LANユーザーにとって心強い支えとなるだろう。

 アルバとHPのタッグは、企業の無線LAN活用をより一層加速させる強力な推進力となりそうだ。今後どのような展開を見せるのか注目される。

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