パナソニック 遠隔データ消去ソリューション「TRUST DELETE Biz(パナソニック版)」 タフに加えセキュリティも強みに 電源オフでも遠隔でデータ消去

多くの企業で既存資産の有効活用やセキュリティの観点からWindows OSを再評価する動きが見られる。「Let's note」や「TOUGHPAD」といったパナソニックのWindows製品は特有の堅牢性に加え既存ソフトの移植の容易さや強固なセキュリティ面から法人利用において強い支持を集めており、「マイナンバー時代」の有力商材となりそうだ。
(左から)AVCネットワークス社モバイルネットワーク事業推進室の石原学氏、AVCネットワークス社ITプロダクツ事業部の齊藤俊介氏、パナソニック システムネットワークス クラウド・サービス事業センターの大川尚氏

(左から)AVCネットワークス社モバイルネットワーク事業推進室の石原学氏、AVCネットワークス社ITプロダクツ事業部の齊藤俊介氏、パナソニック システムネットワークス クラウド・サービス事業センターの大川尚氏

 スマートフォンやタブレット、ノートPCといったモバイル端末の業務利用は、ここ数年ですっかり定着した感がある。

 これまで法人用端末といえばiPadが代名詞的存在とされてきたが、Windows PCを中心に構成された社内の情報セキュリティのポリシーやシステムをそのまま適用できる利便性の高さから、企業の間では「Windowsタブレット」が再び注目されている。日本マイクロソフトが「Surface」シリーズを積極的に拡販していることもあり、iPadをWindows端末に置き換える動きが目立っている。

盗難・紛失対策は事前と事後の2通り 遠隔消去はNW接続が大前提に


 パナソニックは1996年から約20年近くにわたりWindows OS搭載のモバイル機器を手掛け、「Let's note」「TOUGHBOOK」「TOUGHPAD」と豊富なラインナップには定評がある。

 これらの製品は軽量でありながら、高い位置から落としたり強い衝撃を加えてもびくともしない独自の頑丈設計により、特に工事現場などアウトドアで働くフィールドワーカーや外出する機会の多い営業担当者などから強い支持を集めている。

 パナソニックのモバイル機器といえば“タフさ”というイメージがすっかり定着しているが、実はそれだけではない。従業員のモバイル活用において企業が最も神経をとがらせる情報漏えい対策としても十分に効力を発揮する、タフなセキュリティ機能を備えているのだ。

 パナソニックのセキュリティ機能を紹介する前に、モバイル機器の盗難・紛失時に企業が取るべき対策について見ておこう。

 一般的に、盗難・紛失対策は事前対策と事後対策の2通りに分けられる。

 まず事前対策には、ディスクの暗号化やBIOS(マザーボード上のチップ)パスワード、シンクライアントといった方法がある。いずれも盗難・紛失後に第三者からデータにアクセスされないよう事前に「鍵」をかけておくものだが、復号キーやパスワードなど鍵そのものの漏えいリスクを考慮しなければならない。

 事後対策としては、盗難・紛失後に遠隔地からの指示によりデータそのものを消去する「リモートロック・ワイプ」が主流だ。ところがWindowsの場合、一般的なリモートワイプはWindows上でのネットワーク接続が大前提となるので、OS起動前にパスワードをかけると消去することができなくなってしまう。他方、消去を優先するには、OS起動前の認証をすべて無効にする必要がある。

 このように、事前対策と事後対策の両立が難しいという課題があるのだ。

「Let's note CF-RZ4」シリーズ

特にフィールドワーカーや営業担当者の支持を集める「Let's note CF-RZ4」シリーズ

事前・事後対応のジレンマを解消 あらゆる電源状態で命令を実行


 では、パナソニック製品のセキュリティ機能はどうなっているのだろうか。

 Let's note(ワイヤレスWANモデル)やTOUGHPAD(7型および10型)で利用できる遠隔データ消去ソリューション「TRUST DELETE Biz(パナソニック版)」は、盗難・紛失発覚後に管理者がLTE/3Gネットワークを通じてSMSで命令を出すと、BIOSに組み込まれた消去プログラムが作動し、OSが起動する前にハードウェアレベルでデータを完全に消去する仕組みだ。

図表 TRUST DELETE Biz パナソニック版の概要

図表 TRUST DELETE Biz パナソニック版の概要

 また、管理コンソールからのSMS命令により、PCのスピーカーが鳴動して警報音を発生させることもできるので、端末が近くにある場合には発見の一助となる。

 OS起動前のセキュリティに依存しないことから、あらゆる事前対策と共存することが可能で、既存のセキュリティをそのまま利用できる。Windowsにつきものであった事前・事後対応のジレンマからも解放されるというわけだ。

 命令が発行されると、管理者にはステータスレポートが送られる。端末の製造番号、命令の進捗状況、さらに最後に電源を入れた日時や不正起動回数など詳細な情報が記載されているので、情報漏えいの有無を瞬時に把握できる。

 そもそも盗難・紛失事故が発生するのは移動中や外出先が多く、ノートPCは電源オフやスリープ状態である可能性が高い。その点、TRUST DELETE Biz(パナソニック版)は電源オフの状態でもワイヤレスWANモジュールと電源マイコンは電源を確保しており待ち受け状態になっている。これにより、シャットダウンやスリープなどあらゆる電源状態に対応することが可能となる。

 さらに、電波が届かないエリアに端末がある場合でも、(1)BIOSパスワードの入力を一定回数まちがえるとデータ消去/ロックされる「パスワード誤入力検知」、(2)端末本体の電源を一定時間入れていないと不正な持ち出しがあったと見なしロックをかける「電源オン監視」、(3)あらかじめ指定したエリア外で電源がオンになるとロックされる「GeoFence」という3つの機能を備える。

 これだけ強固なセキュリティを実現するとあって、薬品や製造、医療など秘匿性の高い情報を扱う業種を中心に約2万台の導入実績を持つ(15年3月現在)。

 「ハードメーカーならではの、ソフトウェアだけではできないセキュリティ機能に注力してきた。その集大成と位置付けている」とAVCネットワークス社ITプロダクツ事業部モバイル開発部主任技師の齊藤俊介氏は自信をのぞかせる。

 パナソニックではサポート体制の充実も図っており、消去オペレーションを24時間365日体制で代行する「オペレーション代行サービス」を年間9600円(税抜)で提供している。

 新横浜にあるクラウド・サービス事業センターでは、常時20〜100名の専任スタッフが対応にあたる。IT管理部門を持たない企業はもちろん、頻繁に盗難・紛失事故が発生するリスクのある企業、あるいはいざというときに管理者が操作方法を忘れてしまった企業などに活用されており好評だという。

 もともとユーザーの要望を受けて始まったサービスだが、「信用を重んじる企業では採用の決め手になることもある」とパナソニック システムネットワークスのクラウド・サービス事業センターの大川尚氏は手応えを感じている。

管理者に送信されるステータスレポート

管理者に送信されるステータスレポートでは、端末の製造番号、命令の進捗状況、情報漏えいの有無が確認できる

MVNOでワンストップ展開が可能に 企業ニーズに合わせたプランを用意


 パナソニックは昨年10月、企業向けMVNO事業に本格参入し、機器と回線、サービスをワンストップで提供できる体制を整えた。

 「IoT時代には、スマートデバイスやノートPC以外のハードウェアも通信機能に対応するようになる。ワンストップで提供できる体制を構築することで顧客満足度を高めたい」とAVCネットワークス社イノベーションセンター・モバイルネットワーク事業推進室マーケティング総括の石原学氏は意気込む。

 パナソニックが提供するMVNOサービスはL2接続により、速度や時間帯、上り/下り、容量などをニーズに合わせた“オーダーメイドな”プランが提供できる。モバイル機器や設備機器、映像機器など機器ごとにデータ通信の頻度や容量は異なるが、平日利用に特化した「Weekdayプラン」、利用が特定の時間帯に限定される用途向けの「時間帯プラン」などさまざまなプランを用意している。

 こうしたワンストップ展開に魅力を感じ、早くもノートPCにLet's noteを採用する企業も出始めているという。

 国内では今年10月にマイナンバー社会保障・税番号制度の通知が開始、16年1月から利用が始まる。企業は今まで以上に個人情報などの重要データの取り扱いに慎重になることが求められ、パナソニックのモバイル機器が活躍する機会が増えることになりそうだ。

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