アヴネット あらゆるデバイスに対応するWindows Embedded ネットワークカメラ用VMS大手2社に聞く 普及する組み込みOS「Windows Embedded」 2020年東京五輪のセキュリティ強化に貢献

PCのOSとして広く知られる「Microsoft Windows」。組み込み用OSの分野でも「Microsoft Windows Embedded」の採用が広がっている。ネットワークカメラ用VMS(Video Management Software)のリーディングカンパニーであるジェネテックとマイルストーン・システムズも同OSに対応した製品を提供する。2社の日本代表に話を聞いた。

ジェネテック http://www.genetec.com/jp/

アラン・ブロデリック氏

ジェネテック・ジャパン
カントリーマネージャー
アラン・ブロデリック氏

 ジェネテックは1997年設立の統合型IPセキュリティソリューションベンダー。カナダのモントリオールに本社を構え、Windowsを採用したVMSを提供している。

 同社の主力ソリューションである「Security Center」は、単一のセキュリティプラットフォームをベースに、ビデオ監視の「Omnicast」、入退室監視の「Synergis」、車のナンバープレート認識の「AutoVu」の3つのモジュールで構成され、マイクロソフトのPaaS(Platform as a Service)である「Microsoft Azure」に対応している。なお、ジェネテックはSecurity Centerの3モジュールに加え、侵入検出などの機能をまとめた統合型IPセキュリティソリューションという発想でビジネスを展開している(図表1)。

図表1 ジェネテックの「統合型IPセキュリティソリューション」の概念図

図表1 ジェネテックの「統合型IPセキュリティソリューション」の概念図

 米国のボストン市内を走る路線バス会社のOmnicastユーザーは、バスのすべてにネットワークカメラを設置し、警察がリアルタイムで監視できる体制を整えている。

 「従来型のNVR(Network Video Recorder)を使っても事件が起きた後に警察に映像データを提出することは可能だが、クラウドを活用してリアルタイムに監視できる方がセキュリティを高められます」。ジェネテック ジャパンのカントリーマネージャーであるアラン氏はこう話す。

Windowsプラットフォームの強み


 2020年には東京でオリンピック・パラリンピックが開かれる。テロ対策などのためにネットワークカメラシステムを構築することが要求されるが、オンプレミスで構築するとオリンピック終了後に無駄なシステムになってしまうことも考えられる。だが、Microsoft Azureを使ってネットワークカメラシステムを構築すれば、システムの規模の縮小などが柔軟に行える。

 「オンプレミスの場合、システム構築時にストレージのスペックを決めて購入する必要があり、最初の判断を誤るとスペックが足りなかったり、大きすぎたりしてしまう。だが、Microsoft Azureならばそういった心配は無用です」(アラン氏)

 Omnicastは、オンプレミスとMicrosoft Azureのハイブリッド型にも対応する。ユーザー企業によってはデータを自社に保管したいというニーズもあるからだ。ハイブリッド型にする場合、Microsoft Azureはもちろんのこと、VMSもWindowsのプラットフォームで作られたものであり、オンプレミスのNASもWindowsベースであることが多い。そのため、アプリケーションを共有できるというメリットがある。ローエンドからハイエンドまでハードウェアのラインナップを揃えるWindowsプラットフォームの強みと言えよう。

 ジェネテックにとって日本は重要な市場だという。「今はまだ、欧米に比べて『NVRがあれば十分だ』と考える企業が多いが、今後はセキュリティをより強化するため、機能が豊富なVMSを使ったソリューションを求める企業が増えてくるはず。SIerやNIerにもその対応が求められるでしょう」とアラン氏は予測している。

マイルストーン・システムズ http://www.milestonesys.com/jp/

エリック・フリース・モンドーフ氏

マイルストーン・システムズ
日本代表
エリック・フリース・
モンドーフ氏

 1998年設立のマイルストーン・システムズは、デンマークのコペンハーゲンに本社を置くネットワークカメラ用VMSベンダー。主力商品の「Milestone XProtect VMS」はグローバルで10万以上のシステムに導入された実績を誇る。

 同社はWindowsベースのオープンプラットフォームを採用し、そのプラットフォームを利用するためのSDK(ソフトウェア開発キット)を提供している。

 「Windowsは有料である分、将来性があり、新しい機能がどんどん生まれています。当社のビジネスにとてもフィットすると考えています」。マイルストーン・システムズ 日本代表のエリック・フリース・モンドーフ氏はこう話す。

 マイルストーン・システムズは、自社を中心としたエコシステムを作り上げることに成功しており、例えば、50社以上のITインフラベンダーや150社以上のネットワークカメラメーカーなどがそのエコシステムに含まれる(図表2)。

図表2 マイルストーン・システムズのエコシステムの概念図

図表2 マイルストーン・システムズのエコシステムの概念図

 「エコシステムを構築できたため、エンドユーザーやSIerにとって豊富な選択肢の中から最適な製品などを選んでもらうことができます。マルチベンダーが当社の売りになっています」(モンドーフ氏)

 こうした強みを生かし、映像監視システム「録NUC(レコナック)」として提供しているSIerもいる。これはミニPC「インテル・ネクスト・ユニット・オブ・コンピューティング(インテルNUC)」にマイクロソフトの「Windows Embedded 8.1 Industry」を組み込んだもので、監視カメラアプリケーションにXProtect、セキュリティソフトに「McAfee Embedded Control」を採用。さらにネットワークカメラやPoEスイッチ、モニターケーブルを組み合わせたパッケージとして販売している。

 「こうしたパッケージ商品を含め、カメラ1台から無制限の台数まで対応できるのがマイルストーン・システムズの特長。業種に特化したソリューションを持つことも強みの一つになっています」とモンドーフ氏は胸を張る。

「Best-of-Breed」で製品提供


 2014年6月に、マイルストーン・システムズはキヤノンヨーロッパに買収されたが、それ以降もスタンドアローンカンパニーとして、エコシステムに加わる企業にとって中立的にビジネスを展開し続けているという。

 同社にとっても日本は重要な市場である。日本企業は、ベンダー1社にすべてのシステムを任せることが多い。システム同士の連携が取れるといったメリットはあるが、「特殊な機能に対応できないといったデメリットもある」(モンドーフ氏)。その点、マイルストーン・システムズは顧客のニーズに対応した「Best-of-Breed」のソリューションをマルチベンダーで提供できる。オープンプラットフォームとエコシステムを生かした同社のビジネスが広がりを見せている。

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