導入事例 DeNA 「Web電話帳」とスマホ内線が実現した DeNAの“いつでもつながるオフィス”

2012年4月の本社移転を機に、スマートフォンを内線電話として活用して“いつでもどこでも社員がつながるオフィス”を実現したDeNA。場所を問わず、連絡を取りたい相手の状況をすぐに確認してコミュニケーションできるその環境を支えているのが、Web電話帳シェアNo.1のフォンアプリ「Collaboration Directory」だ。
宮本行久氏(左)と阿久津完氏

株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)経営企画本部・ヒューマンリソース統括部人事総務部総務グループの宮本行久氏(左)と阿久津完氏

 「我々が目指したのは“いつでもどこでも社員がつながるオフィス”です。連絡を取りたい相手とすぐにつながる、必要なときにすぐに集まってミーティングができる。それを実現するための1つのツールとして、場所に囚われない電話が必要でした」。そう語るのは、ディー・エヌ・エー(DeNA)経営企画本部・ヒューマンリソース統括部人事総務部総務グループの宮本行久氏だ。

 DeNAは2012年4月、本社を東京都渋谷区の渋谷ヒカリエへ移転することを機に、社内のコミュニケーション基盤を見直した。シスコシステムズのUC基盤製品「Cisco Unified Communications Manager(CiscoUCM)」でIPベースの電話システムを構築。併せて、社員の検索や、CiscoUCMと連携した電話発信等を簡便に行うためのツールとして、フォンアプリの「Collaboration Directory」(PACD)を導入した。

 特徴的なのは、PACDを使い、CiscoUCMのコミュニケーション基盤と、ノートPC/スマートフォンを連携させている点だ。DeNAのオフィスには、外線電話の利用頻度が高い部署を除き、正社員の机にはほとんど固定電話機が置かれていない。社員はノートPCとスマートフォンさえあればどこにいても、連絡を取りたい相手をPACDで即座に検索し、スマートフォンで内線電話を使うことができる。“場所”や“端末”ではなく“人”を中心に据えたコミュニケーション環境を実現することで、どこにいても自席と変わらない環境で仕事ができるようにしているのだ。

図表 DeNAの内線電話システム概要

図表 DeNAの内線電話システム概要

【オフィスの利用シーン】
ノートPC・スマホから相手を検索 どこにいても内線で確実につながる


 宮本氏は、「以前は相手が机にいなければ捕まえることはできませんでしたが、今は移動中でもつながります。“人を検索して捕まえる”というやり方に変えたことで、利便性が大きく向上しました」と話す。内線だけでなく、顧客や取引先等からの外線電話ももちろんスマートフォンに届く。同グループの阿久津完氏は「自分宛の電話だということがわかり確実に対応できます。社外とのコミュニケーションも間違いなく改善しています」と効果を強調する。

 具体的に、DeNA社内ではどのようにPACDが利用されているのだろうか。

 同僚や上司などに連絡を取りたい場合には、PCならWebブラウザで、スマートフォンなら専用アプリでPACDにアクセスし電話帳データを呼び出す。すると、社内の共有電話帳あるいは社員それぞれの個人電話帳が表示され、その画面からCiscoUCMで内線電話を発信できる。また、名前や部署、キーワードから電話をかけたい相手を直接検索することも可能。つまり、PACDが社員を検索する社内ポータルの役割を果たしているわけだ。

 ワンクリックで内線をかけることができ、もし会議中や外出中などで電話が受けられない状態ならば、メールやチャットなどの他の手段で連絡するという判断ができる。

 ノートPCでもスマートフォンでも同じように使えるという点もポイントだ。自分の席で作業をしているときはPC画面で相手を検索、また、スマートフォンを持ち歩いていれば移動中でも会議中であっても他の社員を検索してすぐに確認し、連絡を取ることができる。

 こうした仕組みによって内線番号表などを調べてダイヤルする操作が不要になり、しかも、固定電話機だけの環境に比べてつながる確率も格段に高い。コミュニケーションのロスによって業務がストップすることも減るわけだ。

 DeNAは開発部門が最も規模が大きいが、「開発は1人ではなくチームで進めるので、ミーティングも頻繁に行います。必要なときにすぐに集まってディスカッションをして、その結果をまた開発に反映させるという動きが必要」と宮本氏は話すが、そうした活動を支えるために、PACDとスマートフォンが大いに貢献しているという。また、スマートフォンからメールやスケジューラも場所を問わずに確認できる。全社規模でこうした環境を整えることで、業務スピードの向上につなげているのだ。

画面写真 スマートフォンの専用アプリ
ノートPCで作業を行っているときにはWebブラウザ

自席や会議室など、ノートPCで作業を行っているときにはWebブラウザで、移動中にはスマートフォンの専用アプリでいつでも連絡を取りたい相手を検索し、内線電話を利用できる。(左上の画面写真はイメージ)

【外出先での利用シーン】
外出先でも使い勝手は変わらず 情報漏えい防止するセキュアな仕掛け


 もちろん外出中でも、スマートフォンから同じようにPACDを利用できる。宮本氏によれば、DeNAでは正社員に対して社内でも社外でも同じように業務が行える環境を提供しているという。

 ここで重要なのが、スマートフォン内には一切データが残らないということだ。電話帳データはすべてPACDサーバー内で管理されており、スマートフォンのアプリ画面にはそのデータを表示するだけだ。個人情報も発着信履歴も、端末内にはデータは残らない。非常にセキュアな環境で電話帳データを活用できるのである。

 社外ではインターネットを経由してPACDサーバーにアクセスし、電話帳データを呼び出して、CiscoUCMを経由して内線/外線電話がかけられる。外線の場合には0AB〜Jの会社番号での発信が可能だ。

 顧客や取引先からの電話が着信した場合には、電話帳データに登録されている番号であれば、誰からの着信なのかも表示される。端末内の電話帳には一切登録データがなくとも、PACDサーバーがその電話番号に該当するデータを先回りして端末に送り、スマートフォンが鳴動するのと同時に、かけてきた相手の名前が表示されるのだ。この「着信通知機能」も評価の高い機能の1つだ。なお、端末を紛失した場合には遠隔からPACDアプリを削除できる仕組みを用意しており、万一の場合にも備えている。

 このようにDeNAでは、PACDとスマートフォンを用いて社員のコミュニケーション環境を改善しているが、PACDにはここまで紹介した以外も多彩な機能があり、DeNAでは今後、利用範囲を広げていくことを検討している。

 その1つが、フォンアプリが最近追加した「名刺かんたん登録機能」だ。これは、スキャナ等で読み取った名刺情報をPACDに登録し、社員間で共有するものだ。電話帳検索や着信通知機能と連動して、社員が登録した名刺情報を社員同士で活用できるようにする。こうした新機能が無償アップデートで追加される点もPACDのメリットであり、宮本氏は「ライセンスの追加無しに利用できるようになったので、タイミングを見て導入を検討していきたい」と話す。

 また、PACDはメールやグループウェアと連携する機能も備える。「1つのアプリから複数のコミュニケーションツールにアクセスして使えれば利便性はさらに高まる」と、電話以外のツールとの連携についても検討していきたい考えだ。

株式会社ディー・エヌ・エー

設立

1999年3月4日

本社所在地

東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ

事業概要

ゲーム、eコマース、エンターテインメントなど

導入システム

・シスコシステムズ「Cisco Unified Communications Manager(CUCM)」「Cisco IP Phone」
・フォンアプリ「Collaboration Directory」

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