アイブリット クラウド型IP-PBX「IPX」、日中間専用線サービス「China Switch」 クラウド型PBXにテレビ会議機能を装備 国際通話料金を削減する専用回線も提供

普及が著しいスマートフォンを内線電話の端末として利用したいというニーズが企業の間で高まっている。また中国に進出した日系企業からは、インターネット利用環境を改善したいという声も伝わってくる。アイブリットは、安価なクラウド型IP-PBX「IPX」と海底ケーブルを使用した日中間専用線サービス「China Switch」を提供し、企業のニーズに応える。
田部井健一氏

アイブリット
代表取締役
田部井健一氏

 「テレビ通話が可能な内線電話網を安価に構築したい」「国際電話料金を削減したい」──。そうした企業のニーズに応える形でコミュニケーションシステムの開発を行っているアイブリットが提供するのが、クラウド型IP-PBXサービス「IPX」だ。「映像が見られる交換機」と、同社代表取締役の田部井健一氏はIPXの特徴を表現する。

 IPXは、PCやスマートデバイスを用いた外線・内線通話など一般的なPBXの機能に加えて、テレビ通話/テレビ会議機能を搭載している。

 同社がIPXのサービスを開始したのは2014年8月。それほど間はないが、すでに介護センターやコールセンターなど6社が利用を開始しているという。

 IPXのリリースと併せて、同社は海底ケーブルを使用した日中間専用線サービス「China Switch」の提供も開始した。China Switchは、不具合の多い日中間のインターネット環境に困っている日系企業を対象に、高速で安定した品質の通信環境を提供するもの。中国に駐在事務所や工場を保有する日系企業はIPXとChina Switchを導入することによって、日本と中国の拠点との通話を内線電話にした上で快適なインターネット利用環境を手に入れることが可能となる。以下、IPXとChina Switchの特徴と活用動向を見ていくことにする。

PBXに求められる機能を搭載 テレビ電話/テレビ会議も簡単に


 アイブリットはもともとCTIやVoIPなどコミュニケーションシステムの開発を得意とする企業だ。IPXは「PBXに求められるすべての機能を持っています」と田部井氏は話す。なかでも利便性が高い機能として、(1)着信ポップアップ機能、(2)録音・録画機能、(3)迷惑電話対応機能の3点がある。

 着信ポップアップ機能は、電話をかけてきた相手の番号や住所などをPC画面に表示する。画面を見れば、顧客からの電話か、社内の業務連絡なのかを素早く判別することができる。逆に通話したい相手の状態がわかるプレゼンス機能も備えるという。録音・録画機能を使えば、電話に対応した社員が十分な説明ができなかった場合でも、通話終了後に上司や社内の専門家が適切にフォローすることが可能。迷惑電話対応機能は、登録しておいた番号からの着信を強制切断する。社員の生産性確保に有効な機能といえるだろう。

 またIVRに対応し、ユーザーがコールフローの変更を自前で行えることもIPXの特徴だという。「例えば、かかってきたコールに対して商品のビデオクリップを表示して終わりにするか、そこから進めて電話をオペレーターにつなぐといったコールフローをユーザー自身で作成できます」と田部井氏は話す。

 テレビ通話/テレビ会議機能については、IPXに先行して開発したテレビ電話アプリ「Crosmile(クロスマイル)」(Windows PC、iPhone、Androidなどのマルチデバイスに対応)をPCやスマートデバイスに組み込むとIPXの端末となり、テレビ電話やテレビ会議として利用できるようになる。

 テレビ電話/テレビ会議システムとしてのIPXの特徴は簡便性だ。例えば、東京と上海にいる社員がテレビ電話をしている最中に大連にいる社員を呼び出し、3人でテレビ会議を始めるといったことが簡単な操作で行える。

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「IPX」

「IPX」は、着信ポップアップ機能により、電話をかけてきた相手の番号や住所などをPC画面に表示する

コールセンターや介護施設で導入 農作物の盗難対策としても活用


 先述の通り、すでにコールセンターや介護センターなどの企業でIPXは導入されている。NTT西日本グループのコールセンター会社であるNTTマーケティングアクトは、外国人の顧客と日本企業のスタッフとの会話に、外国語が話せる同社のオペレーターが加わって通訳する多言語通訳サービスを提供している。IPXを採用したのは、顔が見えることで外国人の安心感を高めるという効果をもたらすとともに、通訳もスムーズに行えると期待してのことだ。また、銀行の相談窓口でも導入されているという。支店に来店した顧客が本店にいる資産運用の専門家とフェイストゥフェイスで相談するといった活用法だ。

 介護センターのコミュニケーションシステムとしても導入が進んでいる。テレビ電話機能により、スタッフが通話しながら利用者の健康状態を把握することができる。住民の健康・安全をテーマとする地方自治体も、住民の顔が見えるテレビ電話に関心を示している。中部地方のある地方自治体では住民にタブレット端末を配備し、高齢世帯の孤独死を防ぐツールとして、また緊急時の連絡手段としてIPXを導入した。

 このほか、農作物の盗難対策ツールとしてもIPXは活用されている。具体的には、センサーと監視カメラを保管庫に据え付け、センサーが異常をキャッチしたら、アラートや保管庫の映像情報を農家が持つ携帯電話/スマートフォンに伝送する仕組みだ。

 また、グローバルでしかも手間をかけずに内線電話網を構築できるのは、インターネット上でIP-PBX機能を提供するIPXならではの特徴だ。すでに中国の工場にIPXを導入し、日本の本社との間で内線電話に活用する事例が誕生しているという。

日本と中国の電話番号を付与 パートナーとの連携で販路を拡大


 IPXは、1〜2人という小規模事業所での利用から、200〜300のオペレーターが在席しているコールセンターまでカバーする。料金プランとして、内線利用台数が5台まで、同時通話可能数が2回線までで2万円〜という設定だ。この基本プランには、03で始まる番号(日本国内で利用できる番号)が1つ付与される。利用者の人数に応じて利用端末を増設することも可能だ。

 同社の今後のテーマは、IPXの販路を拡大すること。コールセンター関連企業や通信機器販売企業などパートナーとコラボレーションする形で進めていく考えだ。すでに、コールセンター関連企業などから「開発を構想しているサービスのフレームワークとしてIPXを提供してほしい」「IPXのテレビ通話機能を新しいサービスの部品として活用したい」という声が届いているという。

日中間の高速専用の提供により 中国の日系企業の通信環境を改善


 IPXの提供と同時にアイブリットがサービスを開始したのが、高速・高品質の日中間専用線サービス「China Switch」だ。

 「中国のインターネット環境は不具合が多い」(田部井氏)ため、日本から中国に進出した日系企業のインターネット環境を快適にする目的がある。中国ではグーグルの検索エンジンはもちろんのこと、メールも満足に利用することができない。テレビ会議の映像も低品質で困っている日系企業を救おうと、海底ケーブルを活用して専用線サービスを提供したという。

 China Switchは、海底ケーブルを介して上海のIDCと東京のIDC間をダイレクトに結ぶことにより、高速のネットワーク環境を実現している(図表)。月額利用料金は、256kbpsの速度で2万円、512kbpsの速度で3万円、1024kbpsの速度で5万円。いずれも、FTPサーバーおよびテレビ会議装置の利用が含まれる。

図表 China Switchの概要

図表 China Switchの概要

 China SwitchとIPXを組み合わせると、中国国内にある駐在事務所との国際通話が日本国内の内線電話と同じ速度・品質で利用できるうえ、国際通話料金を削減できる。同社は、パートナーとともに企業のコミュニケーション改善ニーズに応えていく考えだ。

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