ヤマハ ユニファイドコミュニケーションマイクスピーカーシステム「YVC-1000」 独自技術で「そこにいる感」を実現 新時代のコミュニケーションに対応

Web会議をはじめとする遠隔会議システムは、エコーやノイズなど余分な雑音を省き、音声だけを明瞭に伝えることが求められる。ヤマハのマイクスピーカー新製品『ユニファイドコミュニケーションマイクスピーカーシステム「YVC-1000」』は、ヤマハならではの音声処理技術により、すぐ近くで会議をしているような高音質を可能にしている。
中田智典氏

音響営業統括部
SN営業部
国内営業課
課長代理
中田智典氏

 出張に伴う時間やコストの削減、業務効率化などの目的から、多くの企業で遠隔会議システムが着実に浸透している。なかでもPCと専用ソフトウェアを使って音声や映像、データを共有するWeb会議システムは、安価で手軽に導入できるコミュニケーションツールとあって企業の規模や業種に関係なく根強い人気がある。

 そのWeb会議システムの重要な周辺機器が、マイクスピーカーシステムだ。1人で参加する場合はヘッドセットを着用するが、複数人が参加する場合にはマイクスピーカーの利用が欠かせない。

 国内のマイクスピーカー市場では、2006年から「Projectphoneシリーズ」を展開するヤマハがシェア57%で1位の座にある(調査会社シード・プランニング調べ)。遠隔会議システムを導入している企業からは、「もっと臨場感のある音声でコミュニケーションしたい」「海外と接続する場合、音声に支障が出る」など、音質に対する不満が多く聞かれる。その点、ヤマハは電子楽器に由来する信号処理やデジタル化の技術と、ルーターをはじめとするネットワーク機器で培った通信の技術を組み合わせることで、「話しやすい」「聞きやすい」会話を実現できるのが強みだ。また、1人から数十人までさまざまな規模に対応する豊富なラインナップや、充実したサポート体制も支持を集めている。

マイクとスピーカーの分離型を採用 映像と音声の一体感が向上


 5月15日には、新たなマイクスピーカーシリーズとして「ユニファイドコミュニケーションマイクスピーカーシステム『YVC-1000』」(12万円、税抜)を発売した。

マイクとスピーカーを独立させた「YVC-1000」

マイクとスピーカーを独立させた「YVC-1000」

 Yamaha Voice Communicationの略称であるYVCシリーズは、Projectphoneシリーズの技術と品質を受け継ぎ、より自然で快適な遠隔コミュニケーションを実現するためにさらに進化している。その第一弾となるYVC-1000は、(1)高いユーザビリティ、(2)映像との自然な一体感、(3)ヤマハならではの高音質、(4)多様なデバイスとの接続、(5)優れた拡張性と5つの特長がある。

 まず、ユーザビリティについては、本体に搭載している「音叉ボタン」を使用前に押すと、自動音響調整機能が働いて部屋の環境を測定し、内部パラメーターを最適化することで音声を自動調整する。音響状態の問題を検知した場合には音叉ボタンがオレンジ色に点灯して異常を通知するので、点灯中にボタンを押せば、音声ガイダンスにより問題の内容を確認できる。この音声ガイダンスは、自動音響調整機能の他にもBluetooth接続完了時のアナウンスなど、さまざまなシーンで操作をサポートする。

 またYVC-1000は、マイクとスピーカーの一体型だったProjectphoneシリーズとは異なり、分離型を採用。スピーカーを内蔵した本体をディスプレイなどの前に置くことで、話者の映像と音声の一体感が従来よりも向上している。

 高音質については、「適応型エコーキャンセラー」「ノイズリダクション」「オートゲインコントロール」「残響抑圧」「オートルームEQ」「マイクアレイ制御」という独自の音声処理技術を搭載。このうち、声が響きやすい空間でも残響を抑えて通話先にクリアな音声を届ける残響抑圧と、スピーカーの再生音を最適な音質に調整するオートルームEQは、YVCシリーズで初めて対応した。

 これらの音声処理技術には、マイクで収音した音の中から人間の声を高い精度で判定する技術「HVAD(Human Voice Activity Detection)」も組み込まれている。PCや資料を使いながら話をする際、キーボードを叩いたり紙をめくる音が音声と同じ音量で伝わると、対向拠点から音声が聞き取りにくくなる。YVC-1000であれば、音声とノイズを明確に仕分けし、円滑なコミュニケーションを可能にする。

 基本的に、マイクは音からの距離が近いほど明確に伝わるが、同時に雑音なども拾ってしまう。反対に、マイクから離れるほど拾いたい音は小さくなるのに雑音の音量は変わらないという状況になる。YVC-1000はさまざまな技術の組み合わせによりノイズや残響だけを取り除き、「“すぐそこにいる”ように感じられる高音質を実現することができます」と音響営業統括部SN営業部国内営業課課長代理の中田智典氏は話す。

図表1 YVC-1000の収音テクノロジーの概要

図表1 YVC-1000の収音テクノロジーの概要

スマートデバイスからも会議に参加 NFC対応でBluetoothに簡単接続


 ところで、スマートフォンやタブレットの普及に伴い、スマートデバイスを業務に活用する企業が増えている。PCよりも簡単な操作性から、タブレットでWeb会議に参加したいとのニーズも多い。YVC-1000は、USB、Bluetooth、オーディオ入出力端子と3つのインターフェースを搭載。PCベースのWeb会議にはUSB、スマートデバイスで会議に参加する場合はBluetooth、ビデオ会議とはオーディオ入出力端子で接続するというように、端末や会議システムの種類に関係なくフレキシブルに対応する。

 万が一、Web会議中にインターネット回線に障害が発生し、会議を継続できないような緊急事態になっても、スマートフォン経由の音声会議に切り替えることで会議を続行できる。また、「オーディオミキサー機能」により、異なる回線間でも通話を行える。NFCにも対応しており、NFC搭載のスマートデバイスを本体にかざすだけで簡単にBluetooth接続が可能だ。外出中の社員に電話をかけた状態で接続すれば外出先から手軽に音声会議に参加できる。

 YVCシリーズをユニファイドコミュニケーションとネーミングしたのも、「スマートデバイスを含めた統合的なコミュニケーションが広まっていることを意識し、複数のデバイスに接続できることをアピールする狙いがある」(中田氏)という。

 そして拡張性については、オプションで拡張マイク「YVC-MIC1000EX」(3万円、税抜)も用意し、最大5台まで接続できる。マイクを話者の前に置けば、「コ」の字型や「ロ」の字型にレイアウトされた数十名程度の会議にも対応する。

 今夏には外部マイク接続機能(無償ファームウェアアップデートによる)も追加予定で、ハンドマイクと接続することで、100人起が集まる大規模会議や大きな会場での遠隔セミナーや講習会にも活用できる。

図表2 オーディオミキサー機能の概要

図表2 オーディオミキサー機能の概要

会議以外の用途にも提案 北米やアジアでも積極的に展開


 最近では、遠隔会議システムは「会議」から「コミュニケーション」へと用途が広がっており、約4割は会議以外に使われているとの調査結果もある。実際、Projectphoneシリーズはみずほ銀行ではお客様窓口の遠隔相談、横浜国立大学では遠隔講義、十日町市役所では災害時の緊急連絡手段を目的として導入されている。ヤマハでは今後こうした傾向はさらに強まると見ており、企業だけでなく自治体や教育機関にもYVC-1000を提案していく。

 また、6月中旬には北米市場で販売を開始する。7月中旬からは、中国をはじめアジア各国でも展開する予定だ。米国のオフィスは自席からWeb会議に参加することが多くマイクスピーカーになじみが薄いため、まずは認知度の向上を図る。他方、アジアでは一つの部屋に集まって会議をする習慣があり、特に中国では大音量が好まれる。今回、スピーカー音量を従来品より2倍の音量にしたのも、こうしたニーズを考慮してのことだという。

 これまでの販売実績は国内が8割を占めるが、YVC-1000は海外でも積極的に提案することで販売シェアを高め、国内外で1万台の販売を目指している。

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