三菱電機システムサービス 現場支援、遠隔教育研修、遠隔医療を核に ビデオ会議を活用したソリューション事業を展開

ビデオ会議システムの活用領域が「会議」以外に広がり始めている。その動きを牽引するのは、映像を用いて業務の効率化や高度化を図りたいという産業界のニーズだ。三菱電機システムサービスは、ビデオ会議システムを活用して現場支援、遠隔教育研修、遠隔医療を中心とするソリューションを提案し、産業界のニーズに応えていく。
梅本雅裕氏

映像情報通信事業
推進センター
ネットワークシステム
事業推進グループ
マネージャー
梅本雅裕氏

中川啓太氏

映像情報通信事業
推進センター
ネットワークシステム
事業推進部長
中川啓太氏

 三菱電機システムサービスはビデオ会議システムを活用したソリューション事業として、(1)現場支援ソリューション、(2)遠隔教育研修ソリューション、(3)遠隔医療支援ソリューションを中心に展開している(図表1)。

 同社は2013年の日本におけるシスコシステムズのビデオ会議システム販売実績ナンバーワン企業であり、シスコ製品を軸にビデオ会議システムを提供している。販売だけでなく、全国規模で保守運用体制を持っていることが強みだ。

 「現場の業務を支援するために、ビデオ会議システムの導入を考える製造業が増加しています」。三菱電機システムサービスでビデオ会議システム事業を担当しているネットワークシステム事業推進グループマネージャーの梅本雅裕氏はこう話す。

 現場支援ソリューションの対象として特に強いニーズがあると同社が見ているのは製造業だ。

 製造業にとって大切なのは、生産を止めないこと。そのためには、生産工程に問題が生じたら素早く問題を解決する仕組みを確立することが肝要だ。カギを握るのは生産現場におけるスタッフの支援であり、生産現場を支援するツールとして、ビデオ会議システムの活用が期待される。

 具体的には、海外の工場で働くスタッフと、日本にいる品質担当の専門家が製品や生産ラインの状況を映像で共有することで、専門家は的確かつタイムリーに工場のスタッフにアドバイスする仕組みを構築できる。専門家が現地にいなくても、ビデオ会議を使用することで遠隔地のサポートが行える。

図表1 ビデオ会議システムを活用したソリューション

図表1 ビデオ会議システムを活用したソリューション

モバイルとの組み合わせにより業務スピードの向上を後押し


 映像を活用した現場支援ソリューションは、生産現場以外の業務効率の向上にも効果を発揮する。

 一例が商談のスピードアップだ。商談の場で営業担当者が顧客から技術的に高度な説明を求められた場合、営業担当者はいったん会社に帰り、技術者とスケジュールを調整して再度訪問するというのが従来のスタイルだが、非効率であることが課題とされていた。そこで、営業担当者と技術者がそれぞれ携帯しているタブレットを通じてビデオ会議を行い、随時コミュニケーション可能な仕組みを構築しておけば、営業担当者は商談の場で技術者を呼び出し、技術者がタブレットを通じて直接顧客に技術的な説明をするといったことが可能になる。それによって商談のサイクルを短縮できるわけだ。

 さらに社外のパートナー企業との連携強化にもビデオ会議が活かせると同社は見る。ビデオ会議を活用すれば、パートナーを支援する部門のスタッフが自席にいながら、パートナーの社員に対してタイムリーに情報を提供する仕組みを構築できる。このような企業同士のコラボレーション基盤となるのがクラウド。同社はハイブリッドクラウドを主軸に据えて企業のニーズに応えていく考えだ。

 このように、モバイルの普及がビデオ会議システムの用途を広げようとしている。「ビデオ会議システムとモバイルを組み合わせることで、リアルタイムに問題を解決することが可能になります」と映像情報通信事業推進センターネットワークシステム事業推進部長の中川啓太氏は話す。

社内映像配信ソリューションで研修用コンテンツを作成


 企業の現場力を強化するための要件は、「社員に情報を与え続けること」(梅本氏)だ。その点でもやはりビデオ会議システムが効果を発揮する。ビジネスを取り巻く環境は絶え間なく変化しており、教育・研修の内容も変化に合わせて刷新していくことが求められる。

 そのために必要となるのは、教育や研修のコンテンツをタイムリーかつ手軽に製作できるツールの存在だ。ビデオ会議システムがそのためのソリューションとなる。

 例えば、カメラに向かって新製品の特徴をしゃべったり、保守・点検作業をカメラで撮影すれば、営業担当者や保守担当者向けの研修コンテンツができあがる。

 従来、研修ビデオとして利用されてきたDVDは、コンテンツの製作に手間とコストがかかっていたうえ、視聴するためにはDVDプレイヤーが必要で受講する場所も限られていた。その点、テレビ会議システムであれば自席のPCはもちろん、社外にいてもタブレットで参照可能だ。いつでもどこでもコンテンツを参照できる。

 エンドユーザーがコンテンツを簡単に作成することが可能になるよう三菱電機システムサービスでは「Smart OnDemand View」というツールを用意している(図表2)。

図表2 映像配信ソリューション「Smart OnDemand View」のイメージ図

図表2 映像配信ソリューション「Smart OnDemand View」のイメージ図

 このツールは、映像をライブ送信する機能を持つ。その機能を用いて社員の自席のPCやタブレットにライブ中継すれば、経営トップのメッセージを遠隔地にいる社員にリアルタイムに伝えたいというケースにも有効だ。録画したコンテンツをライブラリー化することによって、映像として会議の議事録を保存することもできる。

可搬型の映像情報端末を使い医療関連データを参照


 医療支援も同社が重視している分野だ。イメージしているのは、病院や診療所などで働く医療スタッフの業務を支援すること。例えば、カートにタブレットなどの情報端末を搭載し、診察室や病室など院内を移動しながらどこにいても医療スタッフがさまざまな画像や医療関連データを参照できるツールを提供する考えだ。

 また、高度な診療が必要な場合、診療所の医療スタッフが専門知識を持つ医師のアドバイスを得るコミュニケーションツールとしての活用も期待される。

 このほか、外出することが難しい介護施設の入居者と家族、あるいは長期入院中の患者と家族が随時会話が交わせるようにする面会ソリューションもビデオ会議の活用分野として有望と同社では見ている。

さまざまな規模の用途に対応するソリューションを提供


 面会ソリューションと教育ソリューションを融合したソリューションもニーズが期待できるという。長期にわたって入院しながら治療を受けている就学児童に対する授業をビデオ会議システムを通じて実施すれば、教師が出張授業をする必要がなくなり、教師の拘束時間を減らしつつ、授業の頻度を増やすことが可能となる。それにより、長期間入院している児童の学力を低下させない仕組みを整備できるというのだ。

 もちろん、会議用途としての効果も見逃せない。タブレットとインターネットを組み合わせて利用すれば、場所に関係なく会議に参加することが可能となる。「出張時間を短縮することによって、業務の効率化を推進できます」と中川氏は話す。

 シスコシステムズは2014年春にビデオ会議システム製品のラインナップを拡充した。小規模会議室向けから大規模会議室向けまでさまざまな規模の用途に対応する製品群だ。三菱電機システムサービスはこれらの製品を現場支援や医療支援などのソリューションに取り入れ、顧客に提案していく考えだ。

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