サクサ SB2000/Office AGENT サクサとマイクロソフトがSMB開拓で協業 通信機器販売店も巻き込み一大ビジネスへ

サクサがファイルサーバー新製品「SB2000」の発売を機に、日本マイクロソフトと協業した。狙うのは、まだサーバー導入が進んでいないSMB市場の開拓だ。中小オフィスに根を張ったサクサの販売網と、日本マイクロソフトのマーケティング・技術力を組み合わせて、潜在的なニーズを掘り起こす。

SMB市場には潜在的な
需要が膨大にあります。
販売店の方々と一緒に
それを開拓していきたい

中村耕児氏──サクサ
取締役常務執行役員
ソリューション営業統括本部長

中村耕児氏

 サクサがファイルサーバー製品の販売に本腰を入れる。ターゲットは、中核事業であるビジネスホンの顧客だ。

 同社の強みは、中堅中小(SMB)市場に深く根を張った通信機器販売網と豊富な顧客資産。これを基盤として、IT/ネットワーク領域も含めた新商材を売り込み、事業領域を拡大するための取り組みを続けている。

 2010年に統合脅威管理アプライアンス(UTM)「SS1000」を、12年にはファイルサーバー「SB1000」を発売。そして13年11月に、性能・機能を大幅に強化したファイルサーバー新製品「SB2000」の販売を開始した。

 「市場環境の変化に伴い、これまでもお客様のニーズを踏まえて商品群をシフトしてきました。その1つとして今回、増大するデータを安全に保管したい、そのデータをもっと活用したいという要望が高まっているのを受けて『SB2000』を開発しました」と、取締役常務執行役員の中村耕児氏は話す。

 同時に強力なパートナーも得た。日本マイクロソフトだ。最新OSのWindows Server 2012を採用したSB2000の販売に当たって、営業・マーケティング手法の共有、技術者トレーニング等で強力に支援する。

サクサのファイルサーバー新製品「SB2000」

サクサのファイルサーバー新製品「SB2000」。前機種のSB1000から大幅に機能・性能が向上した

狙うは数十万社の潜在需要 “サーバー未経験”のSMBを開拓


サクサの市場カバレッジに
期待して協業を決めました。
マーケティングと技術の
両面で支援していきます

山崎雄彦氏──日本マイクロソフト
業務執行役員
コンシューマー&パートナーグループ
OEM統括本部エンベデット本部 本部長

山崎雄彦氏

 日本マイクロソフトの狙いは、SMBに強いサクサの販売網を通じて未開拓市場を攻略すること。業務執行役員の山崎雄彦氏は「特に従業員10名以下のマーケットにおけるサクサのカバレッジに期待しています」と話す。「まだサーバーを使っていない多くのお客様にとって、SB2000は最適なエントリーポイントになります。展示会等で積極的にPRし、露出機会を高めていきたい」考えだ。13年末に全国4会場で行われたサクサ主催の展示会でもセミナー講演を行い、SMB層にサーバー導入の必要性を訴えた。来場した通信機器販売店からも好評を得たという。

 この協業の背景には、SMB市場におけるニーズの変化がある。企業が抱えるデータ量が加速度的に増加。安全かつ効率的に保管し、情報共有に役立てるために、ファイルサーバーの導入を検討するケースが増えているのだ。

 また、14年4月にWindows XPのサポートが終了し、Windows Server 2003のサポート終了も15年7月に控えている。情報機器のリプレース需要が高まっており、すでにサーバーを利用している企業が「すみやかに後継製品に移行していただくためにも、SB2000の展開がキーになります」と山崎氏は話す。

 サクサの中山氏も、「何十万社という潜在的なリプレース需要があります」と、このビジネス機会をぜひとも掴みたい考えだ。両社の意気込みを表すように、SB2000には、SMBのニーズに応える工夫がふんだんに盛り込まれている。

ユーザーも販売店も手間なし 保守サポートまでサクサが一括提供


 まず、ハード性能については、前機種のSB1000に比べてHDD容量を2倍にし、メモリも倍増した。Windows Server 2012の新通信方式SMB3.0により、データ転送速度も大幅に向上、高速なファイル保存・参照が可能になった。

 一方、前機種で好評だった保守サポートの仕組みはそのまま踏襲した。専任のIT管理者がいないSMB層からSB1000が最も評価されたのが、5年間の無償機器保証と駆け付けサポートによる“安心感”だ。さらに、機器自身が常に状態をチェックし、異常が発生した場合には管理者と、サクサのサポートセンターに自動通知する「自己診断・通知」機能も搭載している。ユーザー側がトラブルの中身や対処法をすぐに判断できなくても、サポートセンターがいち早く問題を把握し、専門スタッフが駆け付けて対応できる(図表)。

図表 自己診断&通知機能

図表 自己診断&通知機能

 この仕組みこそ、SMB開拓の最も重要なポイントと言える。今回、両社が狙うのは、日本マイクロソフトの代理店もこれまでカバーし切れていなかった“ホワイトスペース”だ。導入後はサクサが手厚くサポートすることで、ユーザーも販売店も手間がかからない“手離れの良さ”を実現している。

 また、利便性を高めるための機能も強化した。「バックアップを手間なくやりたい、社外から簡単にデータにアクセスして活用したいというお客様の要望に応えた」(中村氏)ものだ。

 現在、PCの故障・誤動作によるデータ消失を懸念するユーザーからバックアップに対する要望が強まっている。これに対応し、PCのシャットダウン時に自動的にデータをSB2000にバックアップする機能を搭載した。社員が意識せずとも、勝手にデータが保管される。このほか、個別のPCごとにスケジュールバックアップを設定する機能等も新搭載した。こうした複数の機能は1つのソフトウェアに集約しており、使いやすさにも配慮されている。また、クラウドバックアップサービスもオプションで用意している。

 そして、保管したデータを有効に活用するためのアプリケーションも新たに開発した。スマートフォン/タブレットからSB2000にインターネット経由でアクセスし、安全にデータ閲覧・共有するための専用アプリ「SB-Station」だ。暗号化やデータアクセスの時限設定等が可能で、外出先や自宅などから社内データを活用する環境が実現できる。

中小オフィスをワンストップ支援 販売店の新規ビジネスの好機にも


 サクサは、このようなSB2000の付加価値を高めるためのアプリの開発・提供にも力を注いでいくという。山崎氏も「企業にとってデータの価値そのものが高まっています。そうした変化に対応するにはどうすればいいのかというお客様の悩みに応えることが鍵です」と語り、日本マイクロソフトが営業・技術の両面でそれをサポートする。

 アプリの拡充や機能追加によって、SB2000を取り扱う販売店も、ビジネスの幅をさらに広げられる。例えば、SB2000は、サクサ製ビジネスホン「PLATIA」やMFPとの連携が可能だ。PLATIAの通話録音機能のストレージとしてSB2000を使ったり、MFPではFAXをSB2000に自動保存し、社外からタブレット端末で閲覧するといった使い方もできる。

 サクサは今後、IPネットワークで連携可能な製品群をさらに拡充して「Office AGENT」シリーズとして展開していく計画だ。ICTを活用するためのスキル・人材の不足に悩む中小企業に対して、販売店が、Office AGENTシリーズの中から要望に合致する機器やサービスを組み合わせて提供できるようにする。中村氏は、「これまでは、一度ビジネスホンを販売すると数年間ビジネスの機会がありませんでした。しかし、Office AGENTとして、安心・安全・快適なオフィス空間を創るための多様な商品・サービスを提供することで、ビジネスの機会を増やしていただけます」と話す。

 すでに複数の販売店がこれに協調し、具体的なスキーム作りを始めているという。サクサと日本マイクロソフトのタッグによる今回の取り組みは、多くの通信機器販売店も巻き込んだ大きな動きにつながりそうだ。

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