店舗プランニング Boschセキュリティ製品 カメラ本体にインテリジェント機能を装備 監視ソリューションの付加価値向上

防犯・監視カメラシステム大手の店舗プランニングは今年7月からBosch Security SystemsのIP監視システム製品の販売を開始、アナログからデジタルへと大きく軸足を移そうとしている。店舗プランニングに、Boschのネットワークカメラならではの特長を聞いた。
店舗プランニング代表取締役・飛永泰男氏(中央)、IPソリューション事業部副部長・吉原健太氏(左)、同部セールスエンジニア・小竿陽平氏

店舗プランニング代表取締役・飛永泰男氏(中央)、IPソリューション事業部副部長・吉原健太氏(左)、同部セールスエンジニア・小竿陽平氏

 監視カメラ市場では、アナログからデジタル(IP監視システム)への移行が急速に進んでいる。「映像を録画できれば十分」という時代はすでに過去のもの。より高機能・高精細な製品に対するユーザーニーズの高まりを受けて、監視カメラメーカー各社はIP監視システムを拡充する方向にある。

 店舗プランニング(東京都渋谷区、飛永泰男社長)もそうした一社で、これまでアナログとHD-SDI(HD映像を伝送する上位規格)監視カメラを中心に展開してきたが、今年7月にBosch Security SystemsとIP監視システム製品の販売代理店契約を締結した。併せて社内にIPソリューション事業部も新設、ネットワークカメラに関するノウハウや販売体制を強化する。

 Bosch Security Systemsは自動車部品や電動工具で知られる独ロバート・ボッシュの一事業部門で、グローバルのネットワークカメラ市場では常に3位以内にランキングされている。本部のあるオランダをはじめドイツや米国、アジアに開発・生産拠点を持ち、各国に販売拠点を置く。店舗プランニングでは、固定ネットワークカメラ、固定ドームネットワークカメラ、PTZネットワークカメラ、ストレージ、VMSなどBoschの充実したラインナップを用意し、より幅広い案件に対応できる体制を整えている。

iSCSIに録画データを保存して大規模システムの構築に対応


 Boschのネットワークカメラの魅力は、カメラ本体に装備されているさまざまな機能により、監視ソリューションの付加価値を向上できること。具体的には、(1)低照度環境に強い、(2)大規模システムの構築ができる、(3)映像解析機能(IVA)をカメラに内蔵する、(4)低帯域ネットワークに最適、という4つの特長がある。

 (1)については、フラッグシップモデルのStarlightシリーズ(固定ネットワークカメラ「NBN-733V」、固定ドームネットワークカメラ「NIN-733V」「NDN-733V」の3機種)が低照度対応となっており、最低照度カラー0.017lux、白黒0.0057luxを実現する。「星明かり」という製品名にふさわしく、夜間など低照度の場所でもカラーモードでの撮影が可能であり、まるで昼間のように細部まで鮮明な映像や高い色調の再現性を実現する。例えば防犯カメラとしての用途の場合、衣服の色味もはっきり認識できることで、より明確に人物の特徴を捉えることが可能になる。

他社製品の低照度対応デイナイトカメラの画像 同時刻のBosch Starlightの画像

他社製品の低照度対応デイナイトカメラの画像

 

同時刻のBosch Starlightの画像

 (2)の大規模システムの構築は、録画データをiSCSI(アイスカジー:記憶装置とコンピュータの通信に使うSCSIコマンドをIPネットワーク経由で送受信するための規格)に保存することにより実現するものだ。

 他社のネットワークカメラは現状、ネットワークに直接接続して使用するファイルサーバーアプライアンスであるNAS(Network Attached Storage)に録画する製品が大半を占める。「NASの場合、どのカメラをどこに録画するか意識しなければならないが、iSCSIは1個の筐体にハードディスクを追加していくようなイメージで簡単に容量を増やすことができます」とIPソリューション事業部セールスエンジニアの小竿陽平氏はiSCSIの優位点を説明する。

 これにより、最大20万台ものカメラの一括管理が可能であり、最大1PB(1ペタバイト=1024テラバイト)という大容量の録画データを1つのシステムで管理できる。

 最近では20〜30階建ての高層オフィスビルが各地で建設されているが、そうした建物では監視カメラの導入台数は全体で数百台、場合によっては数千台になることも珍しくない。「大規模になると録画の負荷が高くなり、NASよりもiSCSIの方が安定して録画でき、管理も簡単に行えます」(小竿氏)という。

図表 大規模システムの構築に適したBoschのネットワークカメラ

図表 大規模システムの構築に適したBoschのネットワークカメラ

 そして(3)の映像解析機能(IVA)だが、従来の監視カメラは映像の解析を行うのに画像解析サーバーを用意しなければならず、しかも規模が大きくなると、それだけサーバーにかかる負荷が大きくなっていた。その点、Bosch製品はカメラにIVAが内蔵されているため、画面上で検知するオブジェクト(対象物)の大きさや縦横比をあらかじめ指定すると、その領域に入った対象物に対し細かなフィルタリングをかけることが可能だ。

 フェンスの監視を例にとると、これまでは赤外線センサーが用いられることが多かったが、「鳥がフェンスに止まっただけで誤って反応してしまったり、カメラとセンサー両方のケーブルの引き回しが面倒といった課題がありました」とIPソリューション事業部副部長の吉原健太氏は指摘する。

 これに対し、Bosch製品は映像解析機能を使ってフェンスに監視エリアを仮想的に設定し、対象物の大きさなどを指定すると、フェンスをよじ登るなどの侵入者がいた場合のみ自動的にメールで通知したり、音声や光で知らせるので、監視システムの効率化にもつながる。カメラ本体には人数カウント機能も搭載しており、画面上に引いたラインを通過した人数を数えることができるので、小売業などにおけるマーケティング用途への活用も想定されるという。

 (4)の低帯域ネットワークへの最適化は、「iDNR(インテリジェントダイナミックノイズリダクション)」と「トランスコーディング技術」という2つの技術によって実現する。

 iDNRは、映像の内容を解析し、動きのない場合はノイズを除去することでデータ量を最大50%まで削減する一方、動きがあった場合には必要に応じてデータ量を上げることで、帯域制限をしつつも滑らかな映像を可能にする。

 もう1つのトランスコーディング技術は、簡単に言うと、映像をインターネットの回線品質に最適化するというもので、車のナンバーの読み取りのように、部分的に拡大した映像だけ解像度を上げるといった使い方がある。YouTubeやUSTREAMにも活用されている技術だが、監視カメラに導入しているのは国内ではBosch1社しかない。60フレーム/秒、HD 720pで映像を撮影する場合、他社製品では転送レートが10Mbps以上になるが、Starlightシリーズはこれらの技術により、3〜4Mbps程度まで抑えることができるという。

録画映像の保存先としてDropboxにも対応


 ところで、IP監視システムの録画映像をSDカードに保存したいとのニーズを持つユーザーは多い。ところがSDカードは消耗品であり、24時間365日連続して高解像度の映像を録画し続けると破損やエラーが発生する可能性がある。そこで、BoschではレコーダーのバックアップとしてSDカードとの併用を推奨している。万が一、どちらかの録画が停止しても、もう一方のメディアから再生することができる。

 Boschのネットワークカメラならではの特長として、レコーダーの代わりにDropboxを活用する方法もある。Boschの製品にはDropboxのアカウントを登録できる機能が搭載されており、SDカードで録画した映像をバックアップすることが可能だ。SDカードが破損した場合でも、Dropboxのアカウントにアクセスすれば、その画面上上から映像を確認できるというわけだ。

 店舗プランニングはこれまでアナログメインだったため、売上の約70%をアナログカメラが占める。約300社ある代理店もアナログの取り扱いが中心だが、Boschのネットワークカメラを足がかりに、「IPに強い代理店を20社ほど増やしたい」と代表取締役の飛永泰男氏は意気込む。

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負荷分散型監視ソリューション


ネットワークカメラの高解像度化に伴い、録画やネットワークインフラにかかる負荷が急激に増大しています。Boschネットワークカメラシステムは映像の品質は確保しつつ、これらの負荷を分散・低減するソリューションを提供しています。

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株式会社店舗プランニング
IPソリューション事業部
TEL:03-3378-4901
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