日本電業工作 4.9-5GHz長距離無線LANシステム 業界トップのアンテナ性能と低消費電力! 持ち運べる長距離無線LANで災害現場へ急行

災害現場の映像監視などで活躍している長距離無線LANシステム――。日本電業工作の長距離無線LANシステム「FalconWAVE®」なら、優れた可搬性や設置・設定の容易さ、安定した通信品質、小型の太陽光電源でも連続運用できる省電力性など、プロフェッショナルの高い要求にすべて応える。

 河川の氾濫や土石流などの災害が相次いで発生するなか、長距離無線LANシステムへの期待は一層高まっているが、待望の製品が日本電業工作から登場した。「FalconWAVE 臨時可搬型パッケージシステム」である。

FalconWAVE臨時可搬型パッケージシステムの内容

FalconWAVE 臨時可搬型パッケージシステムの内容。もう1つ、収縮ポールやポール固定台などを収めたキャリアケースもセットになっており、2つのキャリアケースで構成される

 長距離無線LANとは、数km以上離れた地点を結ぶことができる無線通信システムのこと。高利得のアンテナや無線プロトコルの改良により、一般的な無線LANシステムを大きく上回る長距離通信を可能にしている。

 この長距離無線LANは、離れた場所にある事業所・工場間でのLAN構築に加えて、河川や山間部などの映像監視を支える通信インフラとして採用が進んでいるが、今後災害現場で重要になるのが「可搬性」だ。

 集中豪雨などによる災害が、いつどこで発生するかを事前に予測することは困難である。このため災害の発生、あるいはその予兆を発見した時点から、いかに速やかに現場に急行して映像監視体制を構築できるかが肝心だが、この迅速性を左右する1つの要素が持ち運び易さだからである。

 FalconWAVE 臨時可搬型パッケージシステムは、アンテナや無線機、IPカメラ、ケーブルなど、災害現場の映像監視に必要なすべての機材を2個の専用キャリアケースに完全パッケージ化した製品だ。重さは約20kg。このキャリアケースを持って現場に急行すれば、長距離無線LANによる映像監視がスタートできる。

各キャリアケースは重量20kg以下で可搬性に優れる 現場で少人数でも設置できる

各キャリアケースは重量20kg以下で可搬性に優れる

現場で少人数でも設置できる

 ただし、FalconWAVE 臨時可搬型パッケージシステムが優れているのは可搬性だけではない。

 日本電業工作は今年9月、埼玉県嵐山町でFalconWAVE 臨時可搬型パッケージシステムによる実証実験を行った。仮想の災害現場と中継点、仮想の災害対策本部の3カ所をつなぐ合計約30kmの長距離無線LANシステムの設置・設定にかかった時間は、移動時間を除いて64分。これほどの短時間で設置・設定できるのは可搬性にとどまらない、FalconWAVEシリーズならではの技術的アドバンテージに理由がある。

実験の概要図

実験の概要図。堂平山山頂の中継点を介して、市野川と日本電業工作 坂戸事業所の間、約30kmを長距離無線LANでつなぎ、映像伝送を行った

広指向性と高利得を両立した長距離無線LAN用アンテナ


 FalconWAVEでまず特筆されるのは、そのアンテナ性能だ。長距離無線LANでは遠く離れた場所まで電波を届ける必要があるため高利得のアンテナが不可欠だが、もう1つ大切なポイントがある。それは指向性の広さだ。

 10km以上先の対向アンテナとの間で方向調整することも多いため、指向性が狭いと非常にセッティングがシビアになる。また、台風の風や地震の揺れなどによる角度のズレにも弱い。

 つまり、指向性の広さと利得の高さを両立したアンテナが長距離無線LANには最適だが、通常この2つの性能は相反するものだ。指向性を広げれば利得が低くなり、利得を高くすれば指向性が狭くなる。

 ところが、FalconWAVEの長距離無線LAN用アンテナはこの常識を打ち破った。19.5dBiの高利得により最大伝送距離は18km。その一方で、18度という非常に広い指向性も兼ね備えており、スコープなしの目視によるアンテナ調整が容易になっている。

図表1 FalconWAVEの指向特性

図表1 FalconWAVEの指向特性

 なぜFalconWAVEは両立できたのか。同社 事業開発部長の藤本直樹氏は「移動体通信業界でNo.1を獲得した独自のアンテナ技術とメタマテリアル技術の応用」という2つの要因を挙げる。

 日本電業工作は、移動体通信用の基地局アンテナ市場で国内シェアトップ(2012年、MCA調べ)の企業だ。「5周波共用アンテナ」など数々の先進アンテナ技術を有している。また、自然界の物質にはない特性を持った人工物質であるメタマテリアルを利用するなど、最先端の科学技術を取り入れることで、広指向性と高利得の両立を可能にしたのである。

30km離れた場所で平均5Mbpsの安定受信を達成


 指向性の広さ以外にも、設置・設定を簡単にするための工夫がFalconWAVEには盛り込まれている。特に注目したいのが、無線回線の設定方法だ。パソコン不要で、無線機のスイッチをONにするだけで無線回線を設定できる。また、アンテナは約1.1kgと軽量なので、1人で容易に取り付けられる。

アンテナは小型軽量のため、1人でも取り付けられる

アンテナは小型軽量のため、1人でも取り付けられる

無線機でRSSIをモニタしながらアンテナの方向調整

無線機でRSSIをモニタしながらアンテナの方向調整。優れた広い指向性で方向調整が簡単

 さらに、FalconWAVE 臨時可搬型パッケージシステムの特徴としては、4.9-5GHz帯を採用している点も挙げられる。このため、降雨/降雪に弱い25GHz帯の長距離無線LANと違って、豪雨の中でも利用可能だ。また、2.4GHz帯の長距離無線LANと比べて干渉が少なく、より安定した通信が行える。

 先に紹介した埼玉県嵐山町での実証実験では、約30km離れた仮想災害対策本部まで平均約5Mbpsの通信速度で映像を伝送。コマ落ちのないスムーズな映像受信を達成できたという。

図表2 実証実験での伝送速度の推移

図表2 実証実験での伝送速度の推移

 伝送した映像は、日本電業工作の土石流・河川監視システム「DynaMode」で解析し、流速・流向・流量を把握することも可能だ。しきい値を超えたら、登録者の携帯端末にメールで通知することもできる。

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土石流・河川監視システム「DynaMode」による解析画面通知メール画面の例

土石流・河川監視システム「DynaMode」による解析画面(左)と通知メール画面の例(右)

小型の太陽光電源で72時間以上の連続運用


 災害現場では電源を確保することが難しいため、省電力性もきわめて重要だ。この点でもFalconWAVEは抜群の性能を誇っている。

 FalconWAVEの無線機の消費電力は、たったの3.5W。「競合他社と比較すると、数分の1の低消費電力です」と藤本氏は語る。無線機のコアである制御部チップのLSI化を徹底的に進め、この低消費電力を実現したそうだ。これにより、内蔵バッテリーで約4時間の運用が可能。さらに、小型の太陽光電源システムとの組み合わせで、不日照72時間以上の連続運用も行える。日本電業工作が今年8月27日から9月11日まで行った実験では、可搬の太陽光自立電源でこの16日間、一度もバッテリーを切らすことなく連続運用できた。

 業界トップの広指向性と高利得を両立するアンテナと低消費電力無線機――。この2つの技術的アドバンテージなどを大きな武器に、日本電業工作のFalconWAVEが今後も長距離無線LANの世界をリードしていくことは間違いない。

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