NTTデータMSE MDMソリューション「OniGuard」 携帯電話開発で培ったノウハウを応用 ワンストップのソリューション提供を目指す

NTTデータMSEのモバイルデバイス管理(MDM)「OniGuard®」は、管理者と利用者の双方が簡単に使いこなせるように工夫された設計を特徴とする。今後は、キッティングツールやコンテンツ配信管理までワンストップのソリューション提供を目指している。
杉本哲朗氏

第三営業本部
クラウドシステム営業部
課長代理
杉本哲朗氏

加藤裕範氏

第三営業本部
クラウドシステム営業部
課長代理
加藤裕範氏

 企業におけるスマートデバイスの業務活用に欠かせないのが、MDM(Mobile Device Management)だ。

 NTTデータグループのNTTデータMSEは2012年7月1日、MDM「OniGuard®」の提供を開始した。

 「約30年間にわたる携帯電話開発で培ってきたノウハウを活かした純国産のMDMサービス」と、第三営業本部クラウドシステム営業部課長代理の加藤裕範氏は自信をのぞかせる。

 同社は1979年に設立された「ナショナルシステムエンジニアリング」を前身とし、パナソニック モバイルコミュニケーションズの携帯電話端末をはじめ、パナソニックグループの通信関連機器の開発を担当してきた。

曜日や時間、位置による制御でBYODに活用も


 OniGuard®の主な特徴は、(1)ローカルロック、(2)動的ポリシー制御の2点。

 一般的に、MDMのロック/ワイプ制御は管理者が遠隔から操作するため、サーバーとの通信が行えない圏外に出たり、SIMカードを抜き取られると指示ができなくなる。その点、OniGuard®は一定時間にわたって圏外になったり、SIMカードを抜き取られると自動的にロックがかかるローカルロック機能により、遠隔制御システムにつきものの“セキュリティホール”を埋めることができる。

 また通常のMDMは、セキュリティポリシーが固定だが、OniGuard®の場合、指定の曜日や時間、位置により動的に制御する。例えば「平日の勤務時間中は使えるアプリケーションを限定し、休日などの勤務時間外はすべてのアプリケーションを自由に使えるようにする」など、1台の端末をビジネスモードとプライベートモードに使い分けることができる。このため、BYOD(私用端末の業務利用)に活用することも可能だという。

 このほか、通常のMDMの大きな課題である電池の消耗を抑えるといった、目に見えないところでの細かな仕組みも取り入れている。もちろん紛失・盗難時の情報漏えい対策や不正利用の防止策など、MDMに必要とされる機能にも一通り対応する。

 スマートデバイスの普及に合わせて各社からMDMが提供されているが、基本機能はほぼ横並びの状態で、差別化が難しくなっている。「今後は、使い勝手のよさが一番のポイントになる」と加藤氏は見る。

 OniGuard®は、日本企業の組織体系に合わせて、階層化された組織ごとに端末管理を行える。また不要な画面遷移を極力排除するなど、UIを非常にシンプルにすることで、ITリテラシーがそれほど高くない担当者でも管理しやすいよう工夫されている。

 一方、企業が管理する端末を利用する立場からは、「自分の端末にどのようなルールが課されているのかわからない」「どこまで監視されているか不安」といった声が聞かれる。OniGuard®はクライアント側の画面から、アプリやデバイスの利用制限情報やインベントリ収集状況を確認することが可能だ。「当初はセールスポイントとして意識していなかったが、他社にはない機能としてお客様にとても評判がよい」(加藤氏)という。

 このように、管理者側と利用者側の双方が簡単に使いこなせるように設計されていることも大きな特徴といえるだろう。

 OniGuard®はAndroidとiOSに対応し、月額利用料は1台当たり300円。初期費用は台数にかかわらず一律10万円。基本的にSaaSによるサービス提供型だが、金融機関などセキュリティに厳格な基準を設けている企業向けにはパッケージ販売も行う。

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「OniGuard®」は、管理する側・される側ともに「わかりやすさ」を追求している

Android端末の設定にかかる 手作業の9割を自動化


 NTTデータMSEでは、MDM以外の関連ソリューションも強化している。

 その1つが、2012年4月に提供開始した「キッティングマイスター」だ。

 「国内企業は、アイコンの並び順や画面の設定など細かいところまで要求するが、そこまで網羅したキッティングツールはまだない。当社にしかできない強力なツールを作ろうと開発した」と第三営業本部クラウドシステム営業部課長代理の杉本哲朗氏は説明する。

 同社はかつて、端末開発の一環で発売前の端末の動作検証も行っていた。しかし、膨大な人数と時間をかけて同じ操作を繰り返さなければならず、負担を軽減する目的から自動検査ツールを自社で開発しており、それをキッティングに応用したという。

 キッティングマイスターは、ソフトウェアを搭載したPCに1台のスマートデバイスを接続し、スマートデバイスの各種設定メニューをはじめアカウントの取得・設定、デスクトップのカスタマイズなどを直感的な操作でシナリオ化でき、それを一度に最大10台まで同時に設定することができるという従来にはないツールだ。メールアドレスやパスワードなど端末個別の設定も、端末の固有番号とそれに紐付けたアカウント等をリスト化して読み込ませるだけで、自動的に入力される。また、必要な機材はPC、USBハブ、USBケーブルだけで、専用機材などは一切不要だ。「Android端末の設定のうち、荷解きや梱包などを除いた手作業の約90%が自動化される」と杉本氏は言う。

 こうした簡便さが評価されて大手販売代理店や通信キャリアを中心に導入が進んでおり、発売開始から5カ月間で累計約1万台もの実績を上げている。

 「導入前は1台当たり約25分かかっていたが、導入後は10台同時で約10分で完了するため、実質的には1台当たり約1分に短縮された」「文字入力などのミスが激減した」といった効果が上がっているという。

 キッティングマイスターの利用料金は、利用量により1台当たり500〜1000円となっている。

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直感的な操作でキッティングシナリオを作成・実行することができる

社内文書などコンテンツを管理する 配信管理ソリューションも提供


 NTTデータMSEはまた、OniGuard®の拡張機能として、コンテンツ配信管理ソリューションの開発にも取り組んでいる。

 企業内のドキュメントを独自のコンテンツ保護技術により安全に配信する仕組みや、未読・既読などの閲覧状況を確認できる仕組み、あらかじめ設定した回数や期限を超過したり、新たな資料が配信されると回収する仕組みを提供する予定だ。

 キッティングマイスター、OniGuard®にコンテンツ配信管理ソリューションも加わることで、スマートデバイスの導入から管理、活用までワンストップでソリューションを提供することが可能になる。

 昨年末以降、7インチをはじめタブレットのラインナップが急速に拡充しており、NTTデータMSEでは「2013年はタブレットを中心に企業のスマートデバイス導入の“第2の波”が来る」(杉本氏)と予想する。MDMソリューションでは後発組にあたる同社だが、きめ細かな点まで使いやすさにこだわったモバイルのプロならではの技術力に加えて、NTTデータグループの一員として対応力への期待も高く、他社からの乗り換え需要も少なくない。

 この勢いに乗り、2013年度中にOniGuard®を10万ライセンスまで伸ばすことを目指すとともに、キッティングマイスターについては国内のスタンダードツールとしての地位を確立し、海外展開も視野に入れている。

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