ブラザー UNIVERGE Aspire X専用ルーター「MIP-3020 n-model」 小規模拠点をスマホ内線化 ビジネスホン連携で容易に実現

ブラザーは石渡電気と共同で、NECのオフィスコミュニケーションゲートウェイ「UNIVERGE Aspire X」専用ルーター「MIP-3010 n-model/MIP-3020 n-model」を開発した。小規模オフィス内でのスマホ内線を実現するソリューションを積極的に提案、実績も順調に伸びている。
本多直樹氏

ブラザー販売
戦略事業推進プロジェクト
製品リーダー
本多直樹氏

 ブラザーはこの4月から、NECのオフィスコミュニケーションゲートウェイ「UNIVERGE Aspire X」(以下「Aspire X」)向けにオールインワンルーターMIP-3010/MIP-3020(※)をカスタマイズした「MIP-3010 n-model/MIP-3020 n-model」(以下「n-model」)を販売している。

(※)MIP-3010とMIP-3020は筐体の表面加工が異なる同一性能モデル

 戦略事業推進プロジェクト製品リーダーの本多直樹氏は「我々のパートナーである石渡電気様に、昨年“MIP-3010”を紹介したことがきっかけ」と語る。石渡電気の「ビジネスホン業界で販売していくなら、一番の売れ筋商品である“Aspire X”に接続できる専用モデルでなければ売れない」というアドバイスを基に、両社で協力しながら接続設定の確認やファームウェアのカスタマイズを行い、n-modelを仕上げていった。

 そして、販売方法やサポート方法を整備。業界特有のビジネスモデルに合わせる工夫や、初心者でも可能な無線LANの設定方法とIPsecの基本などを理解していただくための学習支援体制を整えた。「実機を使った技術勉強会をビジネスホンの販売店様ごとに行うことで、スマホ内線や拠点間内線の環境構築だけでなく、実使用感をご理解いただき、お客様への販売提案につなげていただいている」と本多氏は説明する。

 さらに、両社共同で宣伝やキャンペーンを実施したことにより、「実績も出てきて、軌道に乗り始めている」という。

スマホFMCはトータルで手軽に実現できることが鍵


 n-modelの特徴を押さえておこう。

 本多氏は「一言で言えば、オールインワンの特徴を活かしつつ、Aspire X向けにカスタマイズした製品」と語る。

 オールインワンを主なキーワードで表すと「無線LAN」「IPsec」「VoIP」の3つが挙げられる。

 無線LANは、IEEE802.11b/gに準拠した無線LANアクセスポイントとして利用できる。PC、スマートフォン、タブレット等、ユーザーの業務用途に合ったさまざまな無線LAN対応機器を用いてLAN環境を構築することが可能だ。

 IPsecは、強固な暗号化によって、インターネットを介して複数拠点間をつなぐ専用ネットワークを構築することができる。Aspire Xの設置場所とは違う拠点でも、VPNを構築して、内線化が可能だ。

 VoIPでは、アナログ電話機を活用したIP電話環境が構築できる。保留・転送にも対応している点が特徴だ。また、本体のLINE端子にアナログ回線(PSTN)を接続しておけば、停電時でもTEL端子に接続したアナログ電話機から緊急番号(110、118、119)への発信もできる。

 n-modelにはIP多機能電話機が4台、スマートフォンが20台まで接続できる。

 また、アナログ1回線が収容できるので、ずっと利用している代表番号やFAX番号を継続できる。アナログFAX機の収容も可能だ。図表1が基本構成イメージだ。

図表1 基本構成イメージ

図表1 基本構成イメージ

 スマホ内線は、スマホにソフトフォンをインストールして利用する。ブラザーでは、ageet(アギート)社の「AGEphone(エイジフォン)」を推奨し、オフィス内のスマホ内線ソリューションとして提案している。このソリューションではAGEphoneを利用して従業員個人のスマホをオフィス内限定で活用できるため、会社としては費用をおさえて、内勤者は業務効率のアップが図れる。

 外出先で利用したい場合は、スマホの会社支給や定額回線の利用と、Aspire XのAXモバイルリンクを使う方法などがある。こちらは利便性が高いが、費用もそれなりにかかる。従業員ごとの業務内容に合った組み合わせで導入提案が必要であろう。

 本多氏は「n-modelは、スマホ内線や拠点間内線を実現するAspire Xのオプション的存在。それがトータル的に手軽に構築できるのが最大の特徴」とアピールする。

BCP対策の一環として 在宅勤務を実現可能


 代表的な導入事例を紹介しよう。図表2にそれを示した。

図表2 導入事例:ソフトウェア開発会社

図表2 導入事例:ソフトウェア開発会社

 この事例は、あるソフトウェア開発会社のもので、関東のオフィスと関西の自宅をVPNで結んだものだ。

 この会社の女性エンジニアが、ご主人の転勤で関西に引っ越した。だが、会社としては、優秀な人材を手放したくないという思いから、在宅勤務を提案した。

 当初は利用していた他メーカーのホームテレホンで実現しようとしたが、できないことが多く、今回のソリューションに置き換えを決めたという。

 在宅勤務者とは内線通話を実現。また、サーバー内のデータも共有できるようにした。外線発信については、自宅の電話番号が顧客に知られては不都合があるため、会社の代表番号でかける仕組みにしている。「お客様からは、音がとてもよくて不都合もなく、大変満足しているとの声をいただいている」という。

 昨年の東日本大震災後、BCP対策の一環として在宅勤務を検討する企業も増えており、それを実現するソリューションとしても横展開できそうだ。

 ブラザーが今後展開を目指すソリューションを図表3に示した。本多氏は「回線にLTEを使ってn-modelでVPNを張るもので、機器を現場に持って行けば、電源さえあれば、回線工事は不要で、簡単に内線が使えるようになる」と説明する。

図表3 展開を目指すソリューション

図表3 展開を目指すソリューション

 現在、不動産業や建設業にヒアリングを実施している。両業界とも携帯電話の利用が進んでいるが、顧客や協業パートナーに携帯電話から外線をかけたり、FAXしたりすることから固定費(通信費)の削減が課題になっている。「そういった課題に対して上手く訴求して行きたい」と本多氏は語っている。

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