企業ネットワーク最前線

今すぐ使えるIoT向けLTE「カテゴリー1」を徹底解説

文◎唐島明子(編集部) 2017.03.14

  • bookmark
  • Teitter
  • 印刷

IoT向けの通信料金プランが出るなど、通信コストは下がってきたが、デバイスコストはまだ高い。そんな課題を解消し、IoTを大きく一歩前進させるLTE「カテゴリー1」が、いよいよ利用できるようになった。

IoT向けLTEの一番手「カテゴリー1」を搭載したIoTデバイスが、ついに登場した。

カテゴリー1対応のLTE版IoTゲートウェイだ。ネットワークインテグレーターのレンジャーシステムズが、2016年12月から評価用の端末レンタルを受付開始し、2017年1月から提供し始めた。

IoTで「カテゴリー1」に脚光カテゴリー1の「カテゴリー」とは、正確には「UE(User Equipment)カテゴリー」のこと。スマートフォンやモバイルWi-Fiルーターなど、LTEデバイスの技術仕様で、移動通信システムの標準化を行う3GPPが策定している。

LTEのカテゴリーには、カテゴリー1の他にもカテゴリー2、3、4、5があり、6以降はLTE-Advanced用だ。

例えば、カテゴリー3(iPhone 5/5sが対応)の通信性能は、2×2MIMOで最大通信速度は下り100Mbps/上り50Mbps、カテゴリー4(iPhone 6/6 Plusが対応)は2×2MIMOで最大通信速度は下り150Mbps/上り50Mbpsだ。

それに対して、カテゴリー1はMIMOはなく、最大通信速度は下り10Mbps/上り5Mbps。他のカテゴリーと比較すると1ケタも低速だ。2008年のRelease 8で定義されていたものの、高速化が追及されてきたこれまでのLTEにおいては、忘れ去られていた存在だった。

それが今、低速なカテゴリー1に大きな注目が集まる時代がやってきている。IoTの盛り上がりとともに、「通信速度はほどほどでいいから、膨大な数のセンサーやデバイスをとにかく安くネットワークにつなぎたい」という、これまでにはなかったニーズが出てきたためだ。

安さは通信速度とのトレードオフで実現される。MIMOがないカテゴリー1は、アンテナが少なく回路もシンプルな分、既存の他のカテゴリーと比較すると通信モジュールのコストを安くできる。カテゴリー1を採用すれば、デバイスコストを安く抑えられるのだ。

一方、通信コストはキャリアやMVNOの値付け次第だが、ほどほどの通信速度でいいデバイスのデータ通信量はたかが知れている。最大通信速度が遅い分、通常より安価に利用できる可能性もある。

通信モジュールの安さをウリの1つとするLTEベースのIoT向けネットワークとしては、LTE版のLPWAである「NB-IoT(カテゴリーNB1)」と「カテゴリーM1」もあるが、いずれも2016年に3GPPのRelease 13で標準化されたばかりだ。商用利用が実現されるのは、標準化されてから2年ほどはかかるのが一般的で、まだ日本ではNB-IoT/カテゴリーM1は商用フェーズにはない。

そうしたなか、今すぐ使えるIoT向けLTEとして、カテゴリー1をめぐる動きが活発化している。
続きのページは「business network.jp」の会員の方のみに閲覧していただけます。ぜひ無料登録してご覧ください。また、すでに会員登録されている方はログインしてください。

スペシャルトピックスPR

brocade1703
nw1703
yamaha1704

>> 今月の月刊テレコミュニケーション

月刊テレコミュニケーション【特集】実験で分かった! LPWAのホントの実力
     日本を覆い始めたLPWA網/LPWAの電波はどれくらい飛ぶ?
     独自LoRaなら40km先まで/コストの実際のところは?
     1基地局あたりの接続デバイス数は?/「耐移動性」はある?

●富士通 執行役員 妹尾雅之氏「光伝送も基地局もオープン化時代」
●280MHzポケベル帯で事業化狙う広域無線「FlexNet」
●UC最新動向 ●深刻化するDDoS攻撃対策

>>詳しい目次を見る

ホワイトペーパー

スペシャルトピックス

東京海上日動コミュニケーションズの「働き方改革」を徹底レポート。

モバイルの安全な業務利用を実現するEMMが“次の進化”を始めている。電話やチャット、つまりUCとの連携だ。

いつものUIでSkype for Businessの機能をフル活用できる電話機が登場。

マクニカネットワークスが取り扱うIncapsulaはDDoSだけでなく、Webサーバーへの不正アクセスも防御する。

オンプレミスとクラウドの連携により、数百Gbpsのボリューム型から複雑なDDoS攻撃まで効率よく対応できる。

IPカメラのためにスペックを作り込んだ、ヤマハのシンプルL2スイッチ!

搭載するOS/ソフトを選べる「ホワイトボックス」で自在にデザイン

ウォッチガードのセキュリティ対策がさらに大きく進化した。

セキュリティ専門会社「ラック」との協業でサイバー攻撃に素早く対応

SD-WANの選定ポイントは何か? ユーザーの体感品質を高める独自機能を提供するのがシトリックスだ。

大量の通信機器の設定作業を正確かつ迅速に行い、現場へ確実に届ける!

Ruckusなら特定方向に電波を集中送信する特許技術で安定したWi-Fiを実現

USB型WiMAX2+端末をWi-Fiルーター化する史上初の製品が登場した。

アクセスランキング

月刊テレコミュニケーション5月号
ngn2016
isobe170420
compass
packet

「通信」の力でビジネスを進化させるbusinessnetwork.jp

Copyright(c) 2015 RIC TELECOM Co.,Ltd. All Rights Reserved. 記事の無断転載を禁じます