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「将来のネットワークインフラに関する研究会」が第1回会合――5Gの先を見据え、共通ビジョン策定へ

文◎business network.jp編集部 2017.01.25

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2020年以降のネットワークインフラについて検討する「将来のネットワークインフラに関する研究会」の第1回会合が2017年1月24日、総務省で開かれた。

同研究会は、2020年から2030年頃までを想定し、ICTを最大限に活用する社会を支えるネットワークインフラを実現するための技術課題や推進方策などを検討することを目的に設置された。全体で7回程度の会合を行い、将来のネットワークインフラに求められる機能、安定的なインフラを実現するための技術的課題、推進方策などを検討、夏頃までに報告書を取りまとめる。構成員は、通信事業者、放送事業者、ネットワークベンダー、有識者など、計22名。

第1回会合で挨拶に立った富永昌彦総合通信基盤局長は、開催趣旨を「人口問題をはじめ、激変する社会環境の中、政府はICTの活用により日本の持続的な成長を維持していきたいと考えている。そのために不可欠となる情報通信ネットワークのビジョンを皆様と共有したい」と説明。そのうえで、「無線の領域は5Gということで世界中で検討が進められているが、ネットワーク全体については、まだ見えにくいところがある。産官学の知を結集して明確なビジョンを作り、世界最先端の日本の通信インフラを維持していきたい」と意欲を見せた。

会合では、まず座長の相田仁氏(東京大学大学院 工学系研究科 教授)が議論の視点の1つとして、「単なるインフラの検討だけではなく、その構築を誰が担い、費用負担をどうするかといったイメージを共有することも大事になるのではないか」と提言。

続いて、事務局となる総務省電気通信技術システム課から、(1)トラフィックの急増(無線アクセスの高速化、映像サービスへの対応)、(2)ICTサービスの高度化・多様化(5G、IoTなどの本格的普及への対応)、ネットワークのソフト化の進展、(3)ネットワークインフラを保守・運用する人材の減少の3つの課題に対して、「ネットワークインフラ技術の高度化」と「技術基準等の制度的対応」の大きく2つの方向性で議論を進めることが提起された。(1)のトラフィックの増大については、ブロードバンド全体で年1.5倍、モバイルでも平均年1.3倍という高い伸びを示しているという。

第1回の会合のメインテーマとなったのが、インフラ構築・運用の担い手となる通信事業者の構成員によるプレゼンテーションだ。

まずKDDI 取締役執行役員専務の内田義昭氏が、ダイナミックな役割分担(クラウド、エッジ、デバイスの機能分担など)、ネットワーク能力の拡張(高速大容量化、低消費電力化など)、最適なネットワークの提供(仮想化、保守運用の自動化・高度化)の3つの面で技術開発の状況を報告。大容量化においては、2020年頃にコア、アクセス双方で現行の光ファイバーの伝送能力が限界に達するとして、この分野での技術革新の必要性を強調した。

NTTドコモ 取締役常務執行役員の尾上誠蔵氏は5Gについて、モバイルブロードバンドのさらなる高度化と低遅延化といったIoT時代のニーズへの対応とともに、「新たなビジネスモデル・業界を超えたエコシステムの創出が重要になる」と指摘。ドコモではSDN/NFV、ネットワークスライシング、モバイルエッジコンピューティングなど、無線以外の分野での技術開発にも力を入れているとした。

NTT 代表取締役副社長 研究企画部門長の篠原弘道氏は、トラフィックの増大など、環境の変化に対応できる「新たな社会インフラ」として次世代ネットワークの開発に取り組んでいるとし、アクセス、コアの大容量化、ネットワークスライシングによる多様なニーズへの対応、自動化によるオペレーションの効率化など、技術開発の取り組みを紹介した。

ソフトバンク 常務執行役員の牧園啓市氏は、5Gの技術を前倒しで導入する「5G Project」の第2弾として、2017年夏にNB-IoTを導入することを紹介(第1弾はMassive MIMO)。この5G Projectを同社の5G展開のファーストステップと位置づけているとした。また、5Gに向けて、モバイルフロントホールの100Gbps化を計画していることも明らかにした。

これらの報告を受けて構成員の間で行われたディスカッションでは、大容量光伝送技術の開発の現状や、オープン化が通信インフラビジネスに与える影響など、多方面にわたって意見が交わされた。

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