コンセプトは「シフトレフト」、HPEがIoTエッジ向け新製品を発売

日本ヒューレット・パッカードがエッジコンピューティング向けの新製品4機種の販売を開始した。クラウド/サーバー分野で培ったデータ処理・分析技術を現場に近い“エッジ”で使うことで、顧客企業のIoT活用を支援する。キーワードに掲げる「シフトレフト」の考え方により、データの早期分析と迅速なアクションを可能にする。

IoT(Internet of Things)向けの各種ソリューションを提供する日本ヒューレット・パッカード。その取り組みにおける重点として執行役員の大月剛氏(エンタープライズ事業統括 サーバー事業統括本部 サーバー事業統括本部 事業統括本部長)が挙げるのが「シフトレフト」だ。


日本HP執行役員 エンタープライズ事業統括
サーバー事業統括本部 サーバー事業統括本部
事業統括本部長の大月剛氏

シフトレフトとは、アプリケーション開発等の分野で、時間軸を左に移す“前倒し”の意味で使われることがあるが、日本HPの法人向けビジネスを担うヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)のIoT戦略における意味は、もちろんそれとは異なる。

ここで言うレフトとは、IoTのデバイスのこと。IoTのデータの流れを図示する場合には、左からデバイス/センサー、ゲートウェイ装置、ネットワーク、そしてデータ処理・分析を行うクラウドが配置されるが、シフトレフトとはつまり、デバイス/センサーにより近いところでデータの処理や分析を行うことで、新しい価値を生み出そうという考え方だ。


データの検知(ステージ1)、データの収集・集約(ステージ2)に続く、データ処理・分析(ステージ3)をクラウドからエッジへと移すのが「シフトレフト」の考え方

別の言葉で言えば「エッジコンピューティング」である。通常はデータセンターやクラウドにデータを集めてから行っていた処理・分析を、デバイスやセンサーが置かれる現場で行う。それにより、リアルタイムなデータ処理、早期分析を可能にし、迅速なアクションを行えるようにする。

「新鮮なデータをすぐに処理して返す(制御する)ことで新しい価値を作る。今まではできなかったアクションをすることで価値を増大する。それを実現したい」と大月氏は述べる。


IoTエッジ向けの「まったく新しい製品」(大月氏)として「HPE Edgeline」4機種を発売する

実績十分のクラウド技術を“現場で使う”
このシフトレフトを具現化するために日本HPが発表したのが「HPE EdgeLine Converged IoT System」(以下、「HPE EdgeLine」)だ。エッジコンピューティング向けのゲートウェイ製品、サーバーの合計4製品を2016年10月20日から販売開始した。

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