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すでに15億超のデバイスが接続! ―― ノキアのIoTプラットフォーム「IMPACT」が選ばれる理由とは

文◎坪田弘樹(編集部) 2016.08.26

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米国の通信事業者であるAT&Tとベライゾンが採用し、メルセデス・ベンツの「コネクテッドカー」の基盤としても使われているノキアのIoTプラットフォーム「IMPACT」。その国内提供を本格的に始めるに当たり、ノキアがIoT事業戦略発表会を開催した。


すでに15億超のデバイスが接続され、8万を超えるデバイス型を認識できる。「IMPACT」の最大の売りはこの実績にある――。

様々な産業界でIoT(Internet of Things)を活用しようとする取り組みが進められているが、その基盤となる「IoTプラットフォーム」(IoTデバイス/センサーや収集されるデータの管理・分析等を行う)のデファクトを狙う競争もまた熾烈化している。

そうしたなか、通信事業者向けインフラ大手のノキアは2016年8月25日、日本国内におけるIoT事業戦略に関する説明会を開催した。海外で多くの導入・稼働実績を持つ同社のIoTプラットフォーム「IMPACT」を通信事業者などに提供。また、IMPACTを基盤としてIoTアプリケーション/サービスを開発・提供する事業者も巻き込みながらIoTのユースケース開拓を進める方針だ。


ノキアのIoTプラットフォーム「IMPACT」はすでに多くの導入・稼働実績を持つ


ノキアが狙うのは、IoTプラットフォーム製品であるIMPACTの販売・提供のみならず、上位のIoTアプリケーション/サービスの領域にも深く食い込み、最大の顧客である通信事業者とともに新たな収益源を創出することだ。その領域が、IoT市場のなかで圧倒的に大きな割合を占めるためである。



ノキアソリューションズ&ネットワークス取締役・IoT事業推進担当の西原政利氏(左)と、
テクノロジー統括部長の柳橋達也氏


ノキアソリューションズ&ネットワークス取締役・IoT事業推進担当の西原政利氏は、同社と英Machina Researchが2015年に共同で行ったIoT市場調査のデータから「日本のIoT市場は2020年におよそ2兆5000億円」と見積もるが、そのうち「アプリケーション/分析/エンドユーザーサービス」のセグメントは全体の88.5%を占めている(下画像参照)。IoTを構成する要素は他にも、プラットフォーム、インフラ(データセンターやネットワーク)、通信モジュールがあるが、それらの市場規模はわずか数%ずつに過ぎない。西原氏は「やはり大きいのは、最終的にお客様に価値を届けるところ。新たなプレイヤー、ソリューションが出てきて、収益源となるのはここであり、我々としてもなんとかそこに寄与していきたい」と述べる。



日本におけるIoT市場の予測


その具体策となるのが、(a)IMPACTが備える「データ分析・流通」の仕組みと、(b)異業種の融合・連携によってIoTアプリケーション/サービスを創出することを目的として立ち上げた「ng Connectプログラム」だ。

競合他社のIoTプラットフォームとは“ココが違う”
(a)は、データの「収集」に主眼が置かれていた従来のM2Mから、データの「分析と活用」によって新たなビジネスを創出するIoTへのシフトを促すための仕掛けと言える。

これまでのM2Mや、初期段階のIoTのユースケースにおいては「データを吸い上げること自体がゴールになってしまっている」と指摘するのは、テクノロジー統括部長の柳橋達也氏だ。現状のM2M/IoTシステム/サービスの多くが、特定のアプリケーションやユースケース、デバイスごとに垂直型で構築されているため、コスト高になりやすく、また、迅速なサービス開発・提供も難しい。加えて、複数のアプリケーション/サービスでデータを共有し、活用することも困難だ。

この課題を解決することが、まさにIoTプラットフォームの役割になる。接続管理(通信サービスやSIMの管理)やデバイス管理、IoTアプリケーションの開発・実行環境などのIoTサービスの基盤となる機能を共通的に提供することで、多種多様なデバイスをつなぎ、業種や用途の異なるアプリケーションをその上で稼働できるようにする。



ノキアのIoTプラットフォーム「IMPACT」の概要


ただし、柳橋氏によれば、競合他社が提供しているIoTプラットフォームは「接続管理とアプリケーション実行環境の部分だけのものが多い」という。それに対してノキアのIMPACTは、「接続管理、デバイス管理、データ収集・処理、アプリケーション開発環境、そしてセキュリティの5つの要素を包括的に持っていることが差別化ポイント」だという。

特に同氏が強調するのが、「データの処理を基盤側で積極的に行う」ことだ。デバイスから収集したデータをそのままアプリケーション側に受け渡すのではなく、「基盤側で処理して、データに付加価値を付けてからアプリケーションに提供する」ことが他社との大きな違いだという。

では、「基盤側でデータに付加価値をつける」とは具体的にどういうことか。

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