ICT×未来

日立製作所

IoTとAIで未来の働き方[第2回]名札型センサーで「組織の活性度」を可視化する

文◎坪田弘樹(編集部) 2016.06.21

  • bookmark
  • Teitter
  • 印刷

働き方や仕事をする環境をより良くするために、IoT/AI技術はどのように使えるのか。次世代のワーススタイルを模索する4つの先進事例を見ながら、その狙いと課題を探っていこう。第2回は、日立製作所のIoTとAIで組織活性度などを可視化する取り組みだ。

 

「あの部署はいつも活気がある」「この課はコミュニケーションが上手くいっていない」など、これまで感覚的にしか捉えられなかった組織の活性度やコミュニケーションの状況を数値化して、定量的に把握しようとする試みが始まっている。日立製作所が開発・実践し、2015年には三菱東京UFJ銀行や日本航空とも共同で実証実験を行った「名札型ウェアラブルセンサー」とAIを使った取り組みだ。

 

日立が提供する名札型ウェアラブルセンサー
日立が提供する名札型ウェアラブルセンサー。加速度・赤外線センサーから、従業員の身体動作や、誰とどのくらい対面してコミュニケーションしているかなどのでデータを取得できる

 

この名札型センサーには、赤外線センサーと加速度センサーが備わっており、就業中に従業員が身に着けるだけで、誰と誰がいつ何分間対面したか(対面情報)、行動しているのか静止しているのか(身体情報)、どこにどの程度滞在したか(場所)というデータが取れる。これにより従業員の行動パターンを計測し、集団としての活性度を示す「組織活性度」を算出。これと、従業員の属性(性別・年齢、役職等)や活動状況(残業・会議時間、上司の在・不在等)のデータを組み合わせて、日立のAI技術「Hitachi AI Technology/H」で解析する。個人のどのような行動が組織の活性化に貢献するのか、その相関を導き出して、従業員満足度や業務効率の向上に役立てようというのが狙いだ。

パフォーマンス測る新指標にユニークな点は、組織活性度をKPI(目標達成度合いを計る指標)として使おうとしていることだ。

日立は7社10組織、468人の従業員の行動を計測し、約5000人日・50億点のデータを取得。これと、“被験者”に対して行った幸福度アンケートの結果を比較すると、行動に多様性がある(長時間の作業と短い作業を繰り返して行う)集団ほど幸福感が高いという相関が認められた。

次に、この多様性の高さを組織活性度として定義し、業績との相関を調査した。IoT・クラウドサービス事業部ビッグデータ本部ビッグデータ検証センタ・主任技師の西原慎氏によれば「コールセンターの受注率や、研究開発プロジェクトの成果との相関が得られた」という。

 


日立製作所 ICT事業統括本部 サービスプラットフォーム事業本部 IoT・クラウドサービス事業部 ビッグデータ本部 ビッグデータ検証センタ 主任技師 西原慎氏 日立製作所 ICT事業統括本部 サービスプラットフォーム事業本部 デジタルソリューション推進本部 ビッグデータビジネス開発センタ 第1G技師 三輪臣弘氏


コールセンターでは、組織活性度の低い日と高い日で最大1.34倍の受注率の差があった。また、4つの分野の研究開発プロジェクトを対象に、85人・延べ1万7000人日のデータを計測したところ、プロジェクト開始2カ月間の活性度と5年後の売上との間に強い相関が認められた。「開始直後の活性度をいかに上げるかが、将来の売上・利益に影響を与えると考えられる」という。企業内には、研究開発などKPIの設定が難しい業務がある。ビッグデータビジネス開発センタ第1G技師の三輪臣弘氏は「そうした組織に高いパフォーマンスを発揮させるための指標として、組織活性度を活用しようと取り組んでいる」と話す。

続きのページは「business network.jp」の会員の方のみに閲覧していただけます。ぜひ無料登録してご覧ください。また、すでに会員登録されている方はログインしてください。

スペシャルトピックスPR

microsoft1801
checkpoint1801
logicool1801

>> 今月の月刊テレコミュニケーション

月刊テレコミュニケーション【特集】ネットワーク未来予想図
     ~これから2020年までに起こること~


◆[インタビュー]原田博司 京大教授「Wi-SUN FANが海外で人気! LPWA市場で世界第3位へ」 ◆ブロックチェーンにIoT担当者が注目すべき理由 ◆SD-WANの2018年 ◆Skype for Businessが働き方を変える ◆“業界3位” エクストリームネットワークスの野望

>>詳しい目次を見る

ホワイトペーパー

スペシャルトピックス

日本マイクロソフトWindows 10/Office 365の更新
これだけ知っていれば怖くない!

ネットワーク帯域を圧迫するアップデートをうまく乗り切るには?

チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズチェック・ポイントのSMB戦略
あらゆる環境で攻撃を未然に防ぐ

日本向けにローカライズし、パートナーもユーザーも扱いやすく。

ロジクールSkype for Business用
会議室コンソール「SmartDock」

働き方改革に有効なSfB会議が簡単かつ安全に始められる!

協和エクシオSfB導入の課題解決をサポート

協和エクシオは通建事業60年のノウハウを活かし、Skype for Business導入トータルサービスを提供する。

ソフトバンクSkype for Businessの利用促進
コスト大幅削減を実現するには?

ソフトバンクのGlobalMeet電話会議サービスで実現可能だ。

ブロードメディア・テクノロジーズグローバル企業の悩みを一掃!
“本当に使える”SD-WAN基盤

WANの課題を一掃するAryakaの
SD-WANが心強い味方になる。

NECネッツエスアイSilver PeakのSD-WANは
独自技術でSaaS通信をフル制御

「SaaSを快適かつ安定的に使いたい」という企業ニーズに応える。

日商エレクトロニクスクラウドが快適に使えるSD-WAN

日商エレクトロニクスが販売する「Cisco SD-WAN」(旧Viptela)は、常に進化し続けるSD-WANだ。

サクサ中小企業も容易にセキュリティ対策

サクサのUTM「SS5000」は、コンパクトながら充実機能。外部だけでなく内部の脅威にも対応できる。

Office 365ADCでOffice 365通信の課題解決!

Office 365通信の課題であるプロキシ/FWの負荷増大と運用の複雑化を一気に解決するのがADCだ。

ウォッチガード・テクノロジー・ジャパンネットワークとPCを同時に守る!

ウォッチガードはNW防御にエンドポイントでのセンサー技術を組み合わせ、包括的で効果的な対策を実現!

サイバーリーズンAIで攻撃の兆候をリアルタイム検知
既知だけでなく未知の脅威も防御

AIを活用した独自分析技術で、悪意ある振る舞いを検知するEDR製品。

パロアルトネットワークスGTP-C/GTP-Uのセキュリティ強化
次世代FWをモバイル網に適用

携帯電話事業者のネットワークは次世代ファイアウォールが守る。

NECマグナスコミュニケーションズPHS/ISDNからLTEへ簡単移行!

「マルチキャリアで冗長化したい」「シリアルI/Fなど既存環境に手を加えたくない」といった声に応える。

アットマークテクノ柔軟な拡張性・出荷実績30万台の
安心感の日本製IoTゲートウェイ

ASEAN中心に認証を取得で、IoTシステムの海外展開にも便利だ。

Office 365導入を成功に導くため NWを見直すべき10のポイントOffice 365導入を成功に導くため NWを見直すべき10のポイントOffice 365導入を成功に導くため
NWを見直すべき10のポイント

実際の失敗例をもとに、ネットワークの見直しのポイントを整理する。

無線LAN APだけで電子証明書も運用可能に 運用管理を容易化する工夫も満載!無線LAN APだけで 電子証明書も!

ヤマハのAPは内蔵コントローラ で複数のAPを統合管理できる。セキュリティ機能も充実だ。

Wi-Fiの見えない脅威を可視化・防御 ワイヤレスIPSをお求めやすい価格で!「見えない脅威」にさらされている
無線LANをどう守る?

Wi-Fiの見えない脅威を可視化・防御するワイヤレスIPSを手頃な価格で!

オンプレミス型のPBX/ビジネスフォンは“時代遅れ”では決してない。

機械学習/AIを使った自律運用型ネットワークをArubaは提案する。

ウォッチガードなら「導入運用の容易性」と「強固なセキュリティ」を兼ね備えたWi-Fi環境が手に入る。

アクセスランキング

月刊テレコミュニケーション201712
wj2018a
compass
packet

「通信」の力でビジネスを進化させるbusinessnetwork.jp

Copyright(c) 2017 RIC TELECOM Co.,Ltd. All Rights Reserved. 記事の無断転載を禁じます