ICT×未来

[特集]ロボット×IoTが世界を変える 第2回

「自分の分身をどこでも派遣」、テレプレゼンスロボットが変える企業コミュニケーションの未来

文◎坪田弘樹(編集部) 2016.05.18

  • bookmark
  • Teitter
  • 印刷

離れたオフィス等に置かれたロボットにログインし、自らの分身として使う――。そんな“コピーロボット”や“分身の術”を思い起こさせるテレプレゼンスロボットがジワジワと普及し始めている。

 

オフィスに来ずに仕事をする在宅勤務者のために、会社がその社員の代理を務めるロボットを用意する――。近い将来、そんな光景が当たり前になるかもしれない。

テレワークが一般的な米国では2年ほど前から「テレプレゼンスロボット」がジワジワと普及し始めている。ひと言で言えば“動くビデオ会議”だ。時間や距離の都合により行けない場所で、自分の目・耳・口の代わりを務めてくれるロボットである。カメラとマイク、スピーカーとモニタを備え、映像と音声をネットワーク経由でやり取りできる点は、ビデオ会議(テレビ会議やWeb会議)とまったく同じ。異なるのは、遠隔操作によって移動させることができたり、移動できないまでも首を回すようにカメラとモニタの向きを変えられるという点だ。

 

Double Roboticsのテレプレゼンスロボット「Double」
Double Roboticsのテレプレゼンスロボット「Double」(“代理”の意味)。セグウェイのような自走式のスタンドにiPadを装着し、離れた場所からWebブラウザやスマホアプリを使って操作、音声と映像でコミュニケーションが行える。iPadに映っているのは、iPresenceのリモートプレゼンスソリューションスペシャリスト 藤永晴人氏


このテレプレゼンスロボットをオフィスに置いておけば、遠隔地からログインし、自分の“分身”としてオフィス内を周り(あるいは見回して)、同僚や上司等とコミュニケーションできる。

2014年頃から複数の企業がテレプレゼンスロボットの販売を始め、米国では医療や教育、製造業の現場等で利用されるほか、在宅勤務者のために導入する企業も現れている。また、ビデオ会議ベンダーが自社のプラットフォーム向けの新端末として使う動きも出てきている。

“そこにいる”という存在感使い方はさまざまだ。テレワーカーが自宅からログインして操作してもいいし、異なる拠点にいる社員が操作してもいい。例えば、あるプロジェクトのボスが本社にいて、遠隔拠点でそのチームメンバーが開発を行っているような場合、ボスが遠隔拠点のテレプレゼンスロボットを操作してメンバーの席を周ったり、打ち合わせに参加したり、開発中の試作品を見たり、あるいはオフィスの状況を見て環境の変化を確かめたりできる(図表1)。関係者すべてが時間を合わせて集まり報告や打ち合わせを行うビデオ会議とは、まったく異なる使い方ができるのだ。

 


図表1 ビデオ会議とテレプレゼンスロボットの違い
図表1 ビデオ会議とテレプレゼンスロボットの違い


国内でテレプレゼンスロボットを専門に取り扱うiPresence(神戸市)のリモートプレゼンスソリューションスペシャリスト、藤永晴人氏は「テレプレゼンスロボットの良さは、“そこにいる”という存在感。対面に近い感覚でコミュニケーションできる」と話す。

テレプレゼンスロボットを開発しているのは北米企業が中心だ。日本国内で販売されているものには、Double Roboticsの「Double」、Revolve Roboticsの「Kubi」、Suitable Technologiesの「BeamPro」「Beam+」などがある。なお、Kubiは移動はできず、テーブル等に置いて使い、遠隔操作で向きを上下左右に変えられる。持ち運びも容易だ。

このほか、ロボット掃除機「ルンバ」のアイロボットとシスコシステムズが共同開発した「Ava 500」が、14年春から北米と欧州の一部で販売されている。シスコのビデオ会議を自走ロボットに統合したものだ。

スペシャルトピックスPR

caso1704
watchguard1704
necpf1704

>> 今月の月刊テレコミュニケーション

月刊テレコミュニケーション【特集】実験で分かった! LPWAのホントの実力
     日本を覆い始めたLPWA網/LPWAの電波はどれくらい飛ぶ?
     独自LoRaなら40km先まで/コストの実際のところは?
     1基地局あたりの接続デバイス数は?/「耐移動性」はある?

●富士通 執行役員 妹尾雅之氏「光伝送も基地局もオープン化時代」
●280MHzポケベル帯で事業化狙う広域無線「FlexNet」
●UC最新動向 ●深刻化するDDoS攻撃対策

>>詳しい目次を見る

ホワイトペーパー

スペシャルトピックス

東京海上日動コミュニケーションズの「働き方改革」を徹底レポート。

モバイルの安全な業務利用を実現するEMMが“次の進化”を始めている。電話やチャット、つまりUCとの連携だ。

いつものUIでSkype for Businessの機能をフル活用できる電話機が登場。

マクニカネットワークスが取り扱うIncapsulaはDDoSだけでなく、Webサーバーへの不正アクセスも防御する。

オンプレミスとクラウドの連携により、数百Gbpsのボリューム型から複雑なDDoS攻撃まで効率よく対応できる。

IPカメラのためにスペックを作り込んだ、ヤマハのシンプルL2スイッチ!

搭載するOS/ソフトを選べる「ホワイトボックス」で自在にデザイン

ウォッチガードのセキュリティ対策がさらに大きく進化した。

セキュリティ専門会社「ラック」との協業でサイバー攻撃に素早く対応

SD-WANの選定ポイントは何か? ユーザーの体感品質を高める独自機能を提供するのがシトリックスだ。

大量の通信機器の設定作業を正確かつ迅速に行い、現場へ確実に届ける!

Ruckusなら特定方向に電波を集中送信する特許技術で安定したWi-Fiを実現

USB型WiMAX2+端末をWi-Fiルーター化する史上初の製品が登場した。

アクセスランキング

月刊テレコミュニケーション5月号
ngn2016
isobe170420
compass
packet

「通信」の力でビジネスを進化させるbusinessnetwork.jp

Copyright(c) 2015 RIC TELECOM Co.,Ltd. All Rights Reserved. 記事の無断転載を禁じます