キーパーソンが語る

ケイ・オプティコム藤野社長「電力参入で光ユーザーを守る。MVNOはIoTでさらなる成長へ」

聞き手◎土谷宜弘(月刊テレコミュニケーション編集長) 2015.12.01

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FTTHサービスにおいて、自前の設備と低廉な料金でNTTを相手に健闘してきたケイ・オプティコム。昨年6月に参入したMVNO事業では、国内初の「マルチキャリア対応」で加入者を伸ばしている。「MVNOに参入した以上、IoT/M2Mも手掛けなければさらなる成長は望めない」と藤野隆雄社長は事業拡大に意欲を燃やす。

 

――2014年6月にKDDI(au)回線を利用する初のMVNOとしてサービスを開始した「mineo(マイネオ)」が、この9月で加入件数10万件を突破しました。外部機関による顧客満足度調査でも高い評価を獲得しています。まず、MVNO事業に参入した経緯からお聞かせください。

藤野 当社は、光ファイバーを使ってインターネットサービスや電話、テレビなど情報通信インフラを提供しています。しかし、「真の意味での総合通信キャリアを標榜するには、モバイルなくしてはありえない」という考えを長年持ち続けていました。

電波は有限であるだけに我々が割当を受けて事業を展開することは難しいだろうとあきらめていたのですが、ネットワークを通信キャリアから借り受けて事業を行うMVNOが日本でも本格化してきたことから、1年以上かけて検討した上で参入を決めました。

 

ケイ・オプティコム 代表取締役社長 藤野隆雄氏
ケイ・オプティコム 代表取締役社長 藤野隆雄氏

 

――大半のMVNOサービスがNTTドコモのネットワークを使用している中で、mineoはKDDIのネットワークを利用している点が大きな違いです。接続料がドコモと比べると高いにもかかわらず、KDDIを選択したのはなぜですか。

藤野 KDDIとは、auスマートフォンと固定通信サービスのセット割「auスマートバリュー」で協業関係にありますから、我々がKDDIのネットワークを採用したのも不思議ではないかもしれません。しかし参入にあたっては、KDDIだけでなくドコモも検討の俎上に上っていました。

最終的にKDDIのネットワークに決めた一番の理由は、すでにドコモの回線を使ってサービスを展開している事業者が数多くいる中で、我々も同じようにドコモを選べば埋没してしまうと考えたからです。当時はKDDIのネットワークを使ったMVNOサービスがまだなく、“ブルー・オーシャン戦略”により差別化を図ることにしました。

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著者プロフィール

藤野隆雄(ふじの・たかお)氏

1973年3月大阪大学大学院工学研究科通信工学専攻修士課程修了。同年4月関西電力入社。95 年6月研究開発室研究開発副部長。98年6月情報通信室通信システム部長。2003年6月支配人経営改革・IT本部副本部長。06年6月執行役員。07年6月常務取締役経営改革・IT本部長。09年6月ケイ・オプティコム代表取締役社長就任(現在に至る)

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