公衆無線LANの利用実態は?――訪日外国人の半数が利用、日本人の低いセキュリティ意識も明らかに

2020年に開催される東京オリンピックに向けて、公衆無線LANサービスの整備が進んでいるが、公衆無線LANの実際の利用状況はどうなっているのだろうか。総務省は2015年3月16日、「公衆無線LANに関する情報セキュリティ意識調査結果」を発表した。

これによると、公衆無線LANはすでに重要なインターネット接続手段になっていることが分かる。観光先で無料の公衆無線LANを利用している訪日外国人の割合は48.8%。有料の公衆無線LANを利用している訪日外国人も20.9%いた。一方、日本人の場合も、観光先で無料の公衆無線LANを利用する人が78.5%に達していた。

図表1 観光先で利用するインターネット接続手段
観光先で利用するインターネット接続手段

公衆無線LANの利用についてはセキュリティ上の問題もしばしば指摘されるが、同調査では公衆無線LAN利用時の脅威に関する認知度も聞いている。盗聴やなりすまし、悪意のアクセスポイントやサイトへの接続といった公衆無線LAN利用時の脅威について、訪日外国人の85.3%、日本人の64.8%が「知っている」と回答した。訪日外国人のほうが、公衆無線LANのセキュリティに関する認識が進んでいることが分かる。

図表2 公衆無線LAN利用時の脅威の認知度及びセキュリティ対策実施率
公衆無線LAN利用時の脅威の認知度及びセキュリティ対策実施率

公衆無線LAN利用時のセキュリティ対策の実施率についても同様だ。「知らないSSIDには接続しない」「APの暗号化種類の確認と適切な対応」「SSLサイトの確認と重要な情報入力に係る適切な対応」といった基本的な対策を実施している日本人の比率は、2~3割程度と著しく低いことが明らかになった。

図表3 公衆無線LAN利用時に実施していた情報セキュリティ対策
公衆無線LAN利用時に実施していた情報セキュリティ対策

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