OpenFlowで「Lync最適化」と「セキュリティ対策」――日本HPが2つのSDNアプリケーションを提供開始

日本ヒューレット・パッカード(日本HP)がOpenFlow対応のデータセンターコア向けスイッチや無線LANアクセスポイントなど、複数のSDN関連製品を発表した。SDNを活用してLyncのトラフィックを最適化したり、エッジスイッチで不正な通信をブロックできるSDNアプリケーションも投入する。

「SDNを実現するためのすべての製品を投入していく」。2014年5月27日に開催された日本HPの記者会見、HPネットワーク事業統括本部の事業統括本部長を務める山口太氏はこう述べたが、その言葉通り、この日は様々なレイヤにまたがるSDN関連の新製品が発表された。

まずは、OpenFlow 1.3をサポートしたシャーシ型L3スイッチ「HP FlexFabric 12500E Switchシリーズ」だ。企業向けデータセンターコアをターゲットにした同製品は、最大で40Gを288ポート、10Gを864ポート実装することが可能。また、今後の100GbE対応を見据えてシャーシやMPU、内部バスを強化し、スイッチング性能が従来比75%増の最大13.32Tbpsとなったほか、Non Stop Routing機能とNon Stop Forwarding/Graceful Restart機能により「止まらない」高信頼性を提供するという。価格は8スロットモデルの12508Eが3131万6000円~、18スロットモデルの12518Eが5646万円~。

HP FlexFabric 12500E Switchシリーズ
HP FlexFabric 12500E Switchシリーズの概要。シャーシのみの価格は8スロットの12508Eが430万円、18スロットの12518Eが1050万円

また、会見では今年3月から販売中の「HP FlexFabric 12900 Switchシリーズ」についても紹介された。サービスプロバイダーなどのデータセンターコア向けとなる同製品は、すでに100GbEを実装可能。最大で100Gを64ポート、40Gを256ポート、10Gを768ポート搭載できる。また、こちらもOpenFlow 1.3をサポートする。

HP FlexFabric 12900 Switchシリーズ
HP FlexFabric 12900 Switchシリーズの概要

無線LANもOpenFlow対応へ

最大1.3GbpsのIEEE802.11acに対応した新しい無線LANアクセスポイント「HP 560 Wireless Access Point」も発表された。価格は17万8000円。HPネットワーク事業統括本部 HPネットワーク製品・オペレーション部の尾崎亨氏によれば、将来的にはOpenFlowにも対応する予定。「HPとして、無線LANアクセスポイントのOpenFlow対応には確実に取り組んでいく。これによりエンド・トゥ・エンドでネットワークの最適化を図っていく」と尾崎氏は語った。

HP 560 Wireless Access Pointの概要
HP 560 Wireless Access Pointの概要

HP独自の機能である「Wi-Fi ClearConnect」についても説明された。これは、干渉により特定のチャネルが通信しづらくなった場合にチャネルを自動変更したり、電波が届かないデッドスポットが発生した場合に電波出力をリアルタイムに変更してデッドスポットをカバーするなど、自律的に無線LANの調整を行える機能だ。

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