【日生学園】iPhoneが変える学園生活――生徒が自主的に利用ルールを決め、学校行事や部活動で大活躍

今年で創立49年を迎える日生学園。三重県に2カ所、兵庫県に1カ所のキャンパスを持ち、3キャンパスを合わせた生徒数は1200名にのぼるが、そのうち830名がiPhoneを利用している。学校行事や部活動を中心にiPhoneの活用が進んでいる日生学園において、iPhoneの利用ルール作りを主導したのは生徒たち。その背景には、教職員と生徒の強い信頼関係があった。

取材に訪れたのは、三重県伊賀市にある日生学園第一高等学校と日生学園付属中学校。各界に著名人を輩出する英国の全寮制パブリックスクールの名門イートン校にならった中高一貫校であり、生徒は基本的に寮生活を送っている。

日生学園第一高等学校と日生学園付属中学校の広大なキャンパス
日生学園第一高等学校と日生学園付属中学校の広大なキャンパスには芝生が敷き詰められ、生徒たちはのびのびとした学園生活を満喫している

日生学園はかつて携帯電話の学内への持ち込みを禁止してきた。中高生が持つにはまだ早いと判断していたからだ。だが、2005年ごろから「我が子に携帯電話を持たせたい」という保護者からの要望が出始める。「携帯電話の導入前、保護者が子供と連絡を取るには、寮の事務所あてに電話をかけて、取り次いでもらう必要がありました。それが不便ということで、子どもに携帯電話を持たせてほしいという声が上がってきたのです」と日生学園 本部 本部長の青田力氏は説明する。

日生学園 本部 本部長 青田力氏
日生学園 本部 本部長 青田力氏

こうした保護者からの声に応えるため、日生学園は教職員からなる「携帯電話導入チーム」を立ち上げて検討を開始。「生徒に自由に持たせればいいという意見もありましたが、その一方で教員を中心に、導入に反対する声もありました。中高生に携帯を持たせると犯罪に巻き込まれる心配があるというのです。しかし、何事もやってみないと分かりません。1年近く話し合いを続けた結果、学校認定の“制定品”としてフィーチャーフォンを全生徒に渡すことを決めました」(青田氏)

なお、フィーチャーフォンの活用法だが、「明日、台風が来たら休校」「明日は衣替えの日」などといった連絡を一斉メールで全校生徒に配信するほかは、「使い方は一般のユーザーと同じ。学校で使うからといって、特別な活用法があるわけではありませんでした」と青田氏は振り返る。だが、スマートフォンの導入により、学園生活は大きく変わることになる。

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