ワイヤ・アンド・ワイヤレスが事業戦略を発表、サービスエリア10万カ所を目指す

ワイヤ・アンド・ワイヤレス(Wi2)は2010年6月25日、今後の事業戦略説明会を開催した。Wi2は2009年4月から、公衆無線LANのアグリゲートサービスである「Wi2 300」を展開中だ。高津智仁社長は「当社は日本の無線インターネットをオープン、セキュアにし、2011年春までに10万カ所のエリアを目指す」とビジョンを語った。

事業戦略を語る代表取締役社長の高津智仁氏

高津社長は日本の公衆無線LANサービスの状況について、「特に東京は、Wi-Fiエリア数では世界的に見ても引けを取らないが、業者が乱立するなど、現状では利用しにくい」と指摘。「我々Wi-Fiアグリゲーターは、初心者を含めすべてのユーザーが簡単、安心、便利に利用できるサービスを提供できる」と語った。ユーザーはWi-Fiアグリゲートサービスに申し込めば、さまざまなWi-Fiサービスを1つの契約で利用できる。Wi2はこれに加え、Wi-Fi接続を原則自動化する接続簡単ツールを準備中だ。また、セキュリティに関しても、(1)ユーザー端末もしくはWi-Fi基地局からWi2サーバー間の通信をトンネリング、(2)Wi2サーバーですべてのユーザーを認証させることで、「公衆無線LANサービスとして必要十分なセキュリティを提供している」という。

Wi-Fiアグリゲートサービスの優位点

サービスエリアは現在、東京の丸ビルや中華街などの横浜エリア、東京空港交通や京王バス等のリムジンバスなどの自社エリアや、「BBモバイルポイント」「livedoor Wireless」といった他社事業者エリアなどを組み合わせ、全国7600カ所のWi-Fiスポットでサービスを提供している。同社はこれを、2011年春までに10万カ所にまで拡張する計画だ。

その第1弾として、Wi-Fiスポットサービス「FREESPOT」を推進しているバッファローとの協業を発表した。これにより、2010年9月に約5000カ所のFREESPOTをWi2のサービスエリアとして追加、Wi2 300の利用エリアは約1万3000カ所となる。Wi2では今後も、すでにWi-Fiスポットを構築している企業や学校等との協業を推進していく。さらに、新規エリアにも着目。「これからWi-Fiのアクセスポイントを自ら設置する可能性がある所とも協業してエリアを拡大していきたい」という。

販売面で同社は、ビックカメラグループや、この5月に提携したISPのToppa!等との連携で加入者を伸ばしており、現在の数万から2011年春には20万加入を達成したい意向だ。

第2部では、高津社長と経済学者の池田信夫氏との対談が行われた。池田氏は「もしホワイトスペースを使ってWi-Fiサービスを提供できるようになれば、Wi-Fiの可能性はもっと拡がるだろう」と述べた

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