バラクーダ「セキュリティとストレージの統合ベンダーとして日本での売上を2年で3倍に」

バラクーダネットワークスジャパンが日本での新戦略を発表した。1TBの無料クラウドストレージサービスなどをてこに、売上を2年で3倍に増やすという。

バラクーダネットワークスジャパンは2013年3月15日に新戦略発表会を開催し、林田直樹社長は「売上を2年で3倍に増やしていく」などの目標を説明した。

バラクーダといえば、国内シェアトップだというスパムファイアウォールとWAF(Webアプリケーションファイアウォール)で特に知られているが、他にも次世代ファイアウォールやロードバランサー、バックアップ、メールアーカイブなど、多様なアプライアンス製品を提供している。「アプライアンスベンダーでこれだけのラインナップを持っているところはほとんどない」(林田氏)。また、主なターゲット市場は従業員数100から2000名くらいの「ミッドマーケット」というのも同社の特色である。

バラクーダの製品ポートフォリオ
バラクーダの製品ポートフォリオ

「2年で3倍」という目標を実現するため、林田社長がこの日打ち出したのが次の4つの戦略だ。まずはパートナーの強化。一次代理店との連携をさらに強化するとともに、二次代理店の拡大を図っていくという。2つめは、全製品のUIの日本語化・共通化である。そして、3つめはサポートの強化で、日本法人による着荷試験の実施による初期不良の防止やSE・テクニカルサポート陣容強化などがその具体策となる。

ユーザー企業の注目を最も集めそうなのは最後の4つめだ。日本独自の新サービスとして、「バラクーダ・フリークラウドサービス」を4月1日から提供開始することが明らかにされた。これは、同社のバックアップアプライアンスのうち容量1TB以上のモデルに対して、クラウドストレージを最大1TBまで無料で提供するもの。従来、バラクーダは200GBにつき年間12万6500円でクラウドストレージを提供していたが、対象モデルでは1TBまで無料になる。アプライアンスに加えてクラウドストレージ上にもデータを保存することで、バックアップの二重化が図れる。

なお、データセンターは日本国内に置かれる。また、1TB以上のクラウドストレージを利用する場合には、1TBを超える分について200GBにつき12万6500円が必要だ。「1TBのクラウドストレージを無料提供するサービスは、少なくとも日本国内ではバラクーダのみ。台風の目になる」と林田氏は自信を見せた。

バラクーダのバックアップアプライアンスの特徴
バラクーダのバックアップアプライアンスの特徴

バラクーダは、元EMCのバックアップ担当副社長のウィリアム・ジェンキンズ氏が本社CEOに就任するなど、最近ストレージビジネスに大きな力を注いでいる。

これまで日本ではスパムファイアウォールなどセキュリティアプライアンスのイメージが強かったが、「セキュリティとストレージの統合アプライアンスベンダー」としての地位を日本でも確立していきたい方針で、そのための目玉として1TBの無料クラウドストレージサービスを用意したという。

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