【ケーススタディ】M&Aによる急なオフィス増設にクラウドPBXで対応

昨年8月にM&Aで誕生したクロス・コミュニケーションは、短期で導入できるクラウドPBX「COCO・DA・Phone Cloud」を採用。通常業務や顧客からの問い合わせに活用し、安定稼働している。

クロス・コミュニケーション(東京都中央区)は、ネットリサーチを中心にマーケティングリサーチ事業を展開するクロス・マーケティングの子会社として、2011年8月1日に業務を開始した。

インターネットビジネスを取り巻く環境は、スマートフォンの急拡大やソーシャルメディアの普及などによって変革期を迎えており、企業もこれらをマーケティングに利用することを模索している。

そこでクロス・マーケティングは、モバイル/スマートフォン向けのWebサイトやアプリケーション等の開発を手掛けてきたインデックス社のモバイル向けビジネスソリューション事業を譲り受けて子会社化し、マーケティング、企画からサービス構築、運用、プロモーションに至るまでトータルソリューションで提供できる体制を構築することで、顧客へのサービス強化を狙っている。

短い準備期間でクラウドPBXを選択

クロス・コミュニケーションは業務開始に合わせて、明治大学発のベンチャー企業であるCOCO・WA・DOCO(ココワドコ)のクラウドPBXサービス「COCO・DA・Phone Cloud」(ココダフォン・クラウド)を導入した。

オフィスは、銀座にあるクロス・マーケティングと同じビル内に構え、そこに開発管理部部長の渡邊純史氏ら30数名が転籍してきた。

クロス・マーケティングの情報システム部部長の川崎恒平氏は「当社は設立時(2003年4月)からレガシーPBXを利用しているが、会社が成長して従業員が増えたので、PBXのリプレースを検討し始めていた。M&Aはそのタイミングで話が急浮上してまとまった」と明かす。

クロス・コミュニケーション 開発管理部 部長 渡邊純史氏 クロス・マーケティング 情報システム部 部長 川崎恒平氏
クロス・コミュニケーション 開発管理部 部長 渡邊純史氏 クロス・マーケティング 情報システム部 部長 川崎恒平氏

昨年9月末時点の従業員は225名。PBXの増設は上限に近づいており、新たに30数名の内線を収容する余裕はなかった。また、M&Aは短期でまとまったため、オフィスの準備期間は2週間程度しかなく、PBXを追加購入する時間的余裕もなかった。

「簡単に用意でき、電話としての最低限の用途を満たせるものはないか?」――。そこで着目したのが、PBXを企業内に設置する従来のオンプレミス型ではなく、事業者のデータセンターに設置し、ネットワークを介してPBX機能を提供する「クラウドPBX」サービスだった。

直ちに検討を開始。クラウドPBXサービスを提供する事業者は増えつつあったが、「電話は業務の要になるので、システムダウンが一番怖かった。だが、サービス事業者は比較的新しい小規模ベンチャーが多く、なかなか決断できなかった」と川崎部長。そうしたなかでCOCO・WA・DOCOに決めたのは、「短納期や料金面、利用できる機能といったサービスのトータルでの魅力に加え、明治大学というバックグラウンドへの信用も大きかった」という。

月刊テレコミュニケーション2012年3月号から再編集のうえ転載(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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